君が大好き (ページ6)

今日:15 hit、昨日:14 hit、合計:4,514 hit

(6) ページ6

かっこいい雄也にときめいていると、
「雄也くん、どうして俺の事、名前で呼ぶの？それこそ大貴が欲しくて真剣で家族になりたいくらいの気持ちなら、お兄さんって呼ぶだろ？ただの大事な恋人程度なんじゃないの？」
淡々と言ってくる兄ちゃん。

ばか、兄ちゃんなんか嫌いだからな！
そんな家族とか変に重い事言うなよ！

ぐっと怒りたいのを堪えていると、
「真剣だからです。俺、まだまだすげぇガキで、大貴を幸せにしてやれない。だからこれから頑張って、いずれ大貴をもらいに行く時にはきちんとお兄さんって呼ばせて貰います。」
凛とした横顔で雄也が言ってくれた。

嬉しくて、嬉しくて、雄也が好きで。

自然と目が潤みながら、大好きだよと熱烈に雄也を見つめていると、
「…………大貴を好きなのは分かったよ。でも俺は反対だから。」
兄ちゃんが部屋の扉を開けながら、
「まだ高校生で男同士なんて、大貴が苦労するに決まってる。だから許せない。俺だって大貴が大事だからね。」
少し悲しそうに微笑んで出て行った。