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(28) ページ28

「…………雄也っ！」

思わず名前を呼んでしまう。
どうしてここに雄也が？


俺の方を振り向いた雄也は笑わない。
急に別れ話したから怒ってるんだ。
それにしてもこんな偶然あるんだろうか。
雄也が黙ったまま俺の所にくる。
目の前まできて、それでもまだ笑わない。


でも、いい。
顔が見れたから。
嫌われててもいい。
雄也に会えたから、それでいい。



もっと顔を見せて欲しいと、泣くのを我慢してじっと雄也を見つめると、
「大貴。」
名前を呼ばれた。
それからどっちが先だったんだろう。
腕を伸ばして抱きしめたのは。

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作者名：すみれ | 作成日時：2024年1月11日 1時

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