君が大好き (ページ24)

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家に帰って、2人とも何も話さないままそれぞれいつも通りに動く。
俺がお風呂を入れて、兄ちゃんが郵便物をチェックしてから洗濯を入れる。

先にお風呂に入った俺がお風呂からあがってリビングに行くと、テーブルに座ってパソコンで仕事をしてる兄ちゃんの背中が見えた。
部屋でしたらいいのにと思って、違うと、その途端に目に涙が溢れた。

俺が寂しくないように、こうしてくれてたんだ、ずっと。
いつだって俺の側にいてくれた。
ずっと、ずっと、ずっと。

ゆっくりと歩いて、
「……兄ちゃん、あのね。」
広い背中に後ろからおぶさるように抱きつく。
びっくりしない兄ちゃんは俺の気配に気付いてたんだろう。
涙がだらだらと流れながら、
「…まだ、んっ、早かったみたい。……恋愛はもう少し後にする。雄也と………別れるね。」
何とかそう言った。

答えない兄ちゃんの背中は昔と同じで熱くて懐かしくて、涙はなかなか止まらなかった。