君が大好き (ページ2)

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夏休み、２日目。

少し寝坊してリビングに行くと、
「大貴、おはよう。目玉焼き食べる？」
兄ちゃんがまるで昨日の雄也からの挨拶がなかったかのように、白シャツにネクタイ姿、爽やかな笑顔で言ってきた。
俺はぷいんっ！と思いっきりそっぽを向いて、
「要らない！勝手にするから！」
冷蔵庫から水の入ったペットボトルを出して、ごくごく飲む。
「そう？ちゃんと野菜ジュース飲めよ。じゃあ会社行ってくる。」
兄ちゃんが目を合わせない俺の頭をぽんぽんしてくるから、
「……俺、兄ちゃんが反対しても雄也と付き合うから。」
そんな優しい仕草には騙されないぞと、ぼそっと言う。
さらに、
「今日は雄也の家で夏休みの宿題するから、帰るの遅くなる。」
許されなくても付き合うからアピールをした。
すると兄ちゃんが、
「付き合うのダメだし、雄也くんの家に行くのなんてさらにダメだから。でも宿題をするのはいい事だから、大貴の部屋でしな？」
なんてめちゃくちゃ言ってくるから、思わず兄ちゃんを見上げると、

「もし、俺が仕事から帰ってきて部屋にお前がいなかったら、当分小遣い無しだから。」

目は全く笑わずに、唇だけ微笑んで言ってきた。