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お昼ご飯に蕎麦を食べて、美味しいと笑い合う。
街をぶらぶらして、本屋に寄ったり、靴屋を見たりする。
大した事なんてしてない、男友達としてる事は変わらない。
だけど。
「中島、この小説読んだ事ある？？」
伊野尾が本屋で、繋いだ手を引っ張って俺を呼んで、
「すごく面白いんだよ。あのね、この最初の出だしが素敵で………。」
本を片手で持って止まった。
開こうとするけど手を繋いでるから上手く開けない。
そっと本を元の場所に戻す伊野尾に、
「いいの？」
と聞けば、
「……………中島の手の方が、いいから。」
目を伏せて言った。
胸がきゅんと痛む。
友達じゃこんなのない。
好きだからだ。
これが恋なのかな？
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作者名：すみれ | 作成日時：2024年1月6日 1時
