Will you marry me? (yt×in) (ページ11)

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週末、土曜日、ぽかぽか陽気。
恋するならデートだという伊野尾の提案により、お昼の11時に駅前で伊野尾を待つ。

俺の他にも待ち合わせしてる人はたくさんいて、お待たせ〜、とか、遅いよ〜、とか、楽しげな声が聞こえてくる。
こういうのした事ないから新鮮だな。
みんな会えてとても嬉しそう。
でもそんなに？
そりゃ伊野尾の顔を見れたら可愛くて嬉しいけど、そんなに喜ぶものかな？
学校行けば会えるし。

分かんないなぁと悩んでいると、
「………お待たせっ！」
伊野尾の声が聞こえて、声がする方を見れば弾む息に弾む笑顔の伊野尾が走ってきて、
「ごめんね、遅れて。」
俺の前まで来た。
すごい嬉しそう。
俺まで自然に嬉しくなった。

………そうなんだ、こうやって好きな人と会えると嬉しいんだ。
いつもと違う場所で会えるって、すごく特別な事なんだ。

納得していると、
「あ、待って！前髪変になってる！」
あわあわと指で自分の前髪を直す伊野尾が可愛くて、
「……大丈夫、可愛いよ。」
そう言うと、もっともっと伊野尾が嬉しそうに笑った。
「行こう！」
伊野尾が俺の手を綺麗な手で繋いで歩き出す。
俺をドキドキさせながら。

デートが始まった。