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授業が終わって、帰る約束はもうないけど慧に話をしに行こうと帰り支度を始める。
どんな理由で俺と上手くいかないと思ったのか聞かないと。
大ちゃんにバイバイして教室を出て、走って校門まで行った。
慧はのんびりしてるからここで待ってれば会えるはず。
しばらくしてゆっくり慧が歩いてくるのが見えて待ち構えていると、
「……待ち伏せ。ゆーとは分かりやすいな。」
俺の目の前まできて苦笑いする慧。
「じゃあ話は早い。俺はまだこんなにも慧が好きだよ。分かってるだろうけど。だから教えて?どうして俺と上手くいかないと思ったの?」
単刀直入に聞けば、
「俺の大好きを無視するから。」
ためらいなく慧が言う。
聞き逃しそうなほど、躊躇いなくすぱっと。
俺の大好きを無視する?
意味が分からなくて考え込むと、
「贅沢な悩みだろ?だけど俺にとっては真剣な悩みなんだ。だって俺、ゆーとと一緒に恋をしたいから。」
じゃあねと慧が手を振って帰ろうとする。
とっさに掴んだ手首はやっぱり華奢だった。
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作者名:すみれ | 作成日時:2023年12月28日 1時