キスと笑顔 (tk×ar) (ページ4)

今日:30 hit、昨日:25 hit、合計:5,507 hit

(4) ページ4

それから山本が店に戻ってきて、この子誰？と聞くのに影山が、
「髙木の知り合いみたい。」
ぼそっと教えると有岡に聞こえたみたいで、
「突然すみません、あまりにも懐かしかったものですから。俺、高校の時に髙木先輩と同じバスケ部だった有岡っていいます。」
有岡がにこにこ笑ってそう言ってぺこっと頭を下げて、
「お邪魔してしまって申し訳ありません。失礼しました。」
ぱっと顔を上げてまたにこっと微笑んだ。
とても感じの良い笑顔で。
そして立ち去ろうとするのに、
「おい、髙木、こんな可愛い後輩と久しぶりに会ったんだから2人で呑めよ。俺らは俺らで呑むし。」
「そうだよ。じゃ、またな、髙木！」
同僚2人が言い放って、お客様ご案内します〜と声をかけてくる店員について行った。
残るのは俺と有岡だけ。
「……………。」
何も喋らない俺に、

「俺で良ければ、ぜひ。」

また有岡がにこっと微笑んだ。