キスと笑顔 (tk×ar) (ページ13)

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「俺と三木が？？なんで？付き合ってねーし！」

有岡と一緒に体育館まで歩いた日から数日後、同じバスケ部の同じ学年の奴から、
「髙木って女バスのキャプテンの三木と付き合ってるの？みんな噂してるぞ？」
なんてにやにや聞かれて俺は全否定した。

どうしてそんな嘘が噂になってるんだ！？

確かに三木は背も高くて大人っぽくて美人だけど殆ど喋った事もない。
そりゃ今俺には好きな人がいないから、変な噂が立っても別にさほど気にならないけど、あまりに強引な噂に少し怖くなった。

練習が始まる前もそれを引きずりながらもやもやと自主練でシュート練習していると、外したボールを誰かが走って拾いに行ってくれる。

有岡だ。

ドキッとしていると、そのボールを有岡はパスじゃなくて直接俺の所まで走って持ってきてくれた。
そして、
『………先輩、クラブ終わってから、相談したい事があるんですが、いいですか？』
ぐいっとボールを差し出してきて頭を下げて、
『お願いします！！』
そう言った。
腕が震えてる。
俺は有岡からボールを受け取って、
『いいよ。お前、可愛いし。』
なぜかそんな事を言ってしまった。