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何がなんだか分からない。
さっきから思いもしない言葉が飛び交っていて。
駆け落ち 同棲 ハッピーエンド。
さらには、中島が俺を好き？
ありえない。
「……何言ってんの。冗談ばっかりだな、お前。」
俯いて、ぎゅっとジョッキを握る。
そうしておかないと震えてしまいそうだったから。
「まさか、全部本当の話だよ。許嫁に困ってるのも、伊野尾がタイプなのも。」
言われてますますぎゅうってジョッキを握る俺に、
「あー、まぁ、伊野尾の事好きって言うのはちょっと嘘かな？」
中島の声に力が一気に抜けた。
………なんだ、やっぱりそうだったんだ。
ジョッキを握っていた指がずるっと離れて、ぺたんと手のひらがテーブルについたその時、
「大好きだから。」
そう言われた。
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作者名：すみれ | 作成日時：2023年9月8日 1時
