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俺が頭を深く下げて、
「伊野尾慧です。中島くんが何を言ったかは詳しくは知りませんが、俺たち、真剣にお付き合いをしています。」
一気に言うと、
「帰りなさい。息子は昨日恋人と別れると私と約束した。君が一方的にすがってるだけだろう。」
冷たい声に、負けないと顔を上げてから左手をすっと上げて、
「それは嘘です。中島くん、昨日これを俺にくれました。一生一緒にいようって。エンゲージリングです。」
俺は昼間自分で買った、小さな水色の石がついた指輪を見せた。
嘘つきの0点な俺。
けど、それでもいい。
中島がどうしても欲しいから。
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作者名：すみれ | 作成日時：2023年9月8日 1時
