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次の日、朝、会社に向かう電車の中で同居が決まった後の事をぼんやり思い出す。
『いきなり引越しは大変だから、少しずつお互いの生活に慣れていこう。まずは週末、交代でそれぞれの家で過ごすのとかどう？』
居酒屋で会計を済ませてから店を出て、昼間より随分と涼しくなった風を受けながら中島が言った。
うん、ってひと言答えるのが精一杯だった。
………週末婚みたい。
そう考えて電車の窓に映る自分の顔を見ると、自然に笑ってて慌てて首を横に振る。
バカじゃないの、同居だって！恋愛的な意味はないんだから！
でも、中島にはなくても俺にはある。
熱くなる頬に、冷たいグラスと中島の指にまた触れたいと思った。
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作者名：すみれ | 作成日時：2023年9月8日 1時
