私、術式使えないので高専やめます。【呪術廻戦】

第14話 ページ14

『当たった…！？』



「おー…。やるじゃん？」



私は五条くんの体に呪具で触れることが出来たようだ。




「よく頑張ったね、A」



あ…五条くんに初めてちゃんと名前で呼んでもらった気がする。



ちょっとは、認めてもらえたのだろうか。




兎にも角にも、嬉しいことには変わりない。



『やったあああ！！！！！五条討ち取ったり！！！！！！！！！』


「討ち取ってねえだろ勝手に変えんな」



『ねえ！これって私五条くんに1本取ったってこと！？』



「そゆこと。俺が認めてやったんだ、もっと自信持てよ？｣



嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい！！！！！！


顔が自然とニヤニヤしてしまう。



「おつかれ。見てたよA。頑張ったじゃないか｣


「おつかれ！なんか子供の成長を見守る母の気分だわ｣


『夏油くん！硝子ちゃん！私五条くんを討ち取りました！』


「俺は首切られてねえぞ」


「にしても悟相手によく1本取ったと思う。1週間ちょっとですごいよ」


夏油くんは私にそう言って頭をふわっと撫でる。


異性に触れられたことがない私は一瞬で顔が真っ赤になる。


『あ、あっ…ありがとう、』


声がどもり、みんなの顔を見れず下を向く。


「ほんと頑張ったね〜よしよし」


硝子ちゃんも便乗してか私の頭を撫でる。


ちらっと3人を見ると、夏油くんと硝子ちゃんは五条くんに向かってニヤニヤと笑っている。



五条くんは頭をガシガシかいて少し照れくさそうに



「…ん、」


私の頭を撫でた。





私と五条くんは顔を真っ赤にして、夏油くんと硝子ちゃんはずっとニヤニヤしている。



私はやっとこの3人と打ち解けられたような気がしてたまらなく嬉しかった。














この日を境に私は3人と仲良くなった。


教室でよく話すようになったのがとても嬉しいが、もっと嬉しいことは…


「なあA、今日傑の部屋で桃鉄やらね？｣


五条くんが私を名前呼びしてくれるようになったことだ。



『夏油くんが良ければやりたいなあ、なんて』



「ははっ、そんな目で見られたら許可するしかないじゃないか。いいよ、食べ物飲み物自由に持っておいで」



私が夏油くんに上目遣いをしてお願いすると仕方ないなぁと言って大抵許してくれるようにもなった。



そして、その様子を見る五条くんは毎回ガン飛ばしてくる。



その様子が少しおかしくてからかってしまう。






あと３週間もしないうちに私は高専を辞めちゃうのかな。








…やだなぁ。

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