85 風と窓とパソコンと ページ35
｢えっとなぁ切島よく聞いて、windが風、Windowが窓、そしてWindowsがそもそも単語というよりパソコンの会社…かな？｣
｢そこだけ発音よくされてもわかんねぇよォ…カタカナっぽく教えてくんねぇ？｣
｢甘えるなくそ髪！｣
｢悪かったって！｣
爆豪が自身の向かい側の席に座っている切島の頭を叩いている
｢やっぱ英語むずいわ…｣
｢先公の話聞いてねぇのがダメなんだてめぇはよ｣
今日は日曜日、勉強会という名のすべて爆豪に頼る予定の切島に向けた授業をする日である
私はもう爆豪に言われたページはやり終わっているので切島にちょっかいを掛けながら教えている
｢揺黒テメェもはよ言ったとこやれやァ…！｣
｢俺もう終わったよ｣
｢あ？見せてみろ………………｣
私からノートを奪い取って教科書付属のの“回答と解説”と共に交互に見比べたあと、ものすごく気に食わないと言わんばかりの顔でノートにデカい赤丸を1つつけた
私がここまで出来ると思ってなかったんだろ
｢…チッ…お前もくそ髪シバけや｣
｢シバく?!俺シバかれんの?!｣
ノートが舌打ち付きで帰って来たと同時に正式に私も教える側に回った
｢じゃあ切島もっかいここの構文やったら？｣
｢俺この構文半分は単語読めねぇ｣
｢ハッ、アホがよォ｣
｢爆豪の教え方はメンタル来るな結構…｣
爆豪に小言を言われつつも踏ん張っている切島にファミレスのケーキを食わせたりしながら回復させ続け、私もちょこちょこ自分のワークをやったりしている
そんなこんなしていればもう時刻は12時半
このファミレスに来てちょうど1時間程度だ
｢爆豪、お昼ご飯にしようよ｣
｢…しゃーねぇ、食い終わったらスグやんぞ｣
｢神様仏様揺黒様だ！ありがとう揺黒！｣
昼ごはんの提案をすれば切島は手と手を合わせながら私に向かって崇めるような姿勢で頭を下げていた
確かに爆豪と切島だけで来ていたらノルマが終わるまで昼ごはんが食べれないとか十分可能性として有り得るから、私がいなかったら今頃切島はまだノートに向かい合っているだろう
ここまで来たらなんだから可哀想に見えてきた
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作者名：すみれ | 作成日時：2022年9月3日 21時
