81 魔女の選手権 ページ31
｢いやいや、ココのホウキと言ったらあの外の落ち葉はくタイプのやつかデッキブラシでしょ！｣
｢そうだな、あの少女の持っ箒は今上鳴くんが手に持っているのとは異なるタイプの物だな！｣
話題の内容は一昔前にギブリが出した魔女の宅配便という映画の、主人公ココちゃんのこと
私もさっき言ったようにレンタルビデオ屋で何度か借りて見ているが、まさかこのメンツで盛りあがる話題だとは思っていなくておどろいた
｢俺には今ホウキっぽいものは全部魔女宅にたどり着くの！｣
｢たしかに印象に残るものはちょっと共通点があるだけでほぼ同じ！ってなることあるよね｣
｢緑谷はわかってくれんのなぁ！｣
上鳴と緑谷嬉々として談笑し、その途中で上鳴が自分の持っているホウキに跨って飛ぶような体制でぴょんぴょんとはねていた
しばらくそれをゲラゲラと笑いながら続けていると、ふと上鳴はなにか思いついたような動作をしたあとにひひ、と悪巧みをする顔になった
｢魔女選手権開催したいひとこの指とーまれ！｣
｢なんかよぅわからんけど楽しそうやね！｣
｢あたしもやる、やるやる！｣
この指とまれ、といいホウキを持ってない方の右手を上に掲げて人差し指だけを立てるようにして言った
それに反応するのは女子の麗日と芦戸
｢上鳴クン！｣となにやらそれに対し飯田は怒っていたが上鳴と芦戸が半ば強引に訳の分からない理由で押しまくったところ、だんだん納得してしまったようで最終的に飯田もやることになった
その流れで是非緑谷くんも！と拒否っていた飯田くんが勧誘する側に回るもんだから緑谷も流されてOKした。
面倒だがここで輪を乱すのもなんだし、揺黒という人間がどう行動するか考えて私も入った。
全員がゲーム参加を決めたことで空気感が若干のお祭りムードに変わり、上鳴が主催のため司会も並行しながら行った
｢ずばり、魔女選手権とは！｣から始まる説明曰く
ほうきに跨った状態をデフォルトとして、如何に魔女っぽいこと、つまりホウキに跨っただけのただの人間から、動きや表情、場合によってはセリフなどもつけてそれっぽさを競うとのこと
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作者名：すみれ | 作成日時：2022年9月3日 21時
