72 飯田の運命 ページ22
「職場体験…うーむ」
「揺黒は指名の来ようが無いから最初から受け入れ希望してくれてる学校が用意したとこ選ぶんだろ？まぁ大抵の大御所はねぇよな」
「そもそも俺の個性や体術を上手く伸ばせるとこがあるか分からないんだよね
水、風、砂、炎とかの単純で攻撃に徹しやすい個性ってとにかく人気になっちゃうから｣
「エンデヴァーとかが代表的だよなそういうの」
「そうそう」
瀬呂とたまたま行き道が同じだったので下駄箱に行くまで彼と職場体験について話しながら登校した
体育祭に出ていない私は騎馬戦で勝ち上がれなかったクラスメイト達同様、学校側が用意してくれた受け入れ可能な事務所をリストアップした用紙の中から選ばなくてはならない
しかも事務所というのは基本的にひとつの事務所をに受け入れてくれる生徒は2人まで
つまり早くしないと有望な事務所から埋まり選択肢がどんどん狭まってしまう
ヒーローに興味のない私は不利でしかない自体だ
「揺黒くんはどのようなヒーロー事務所に職場体験させてもらいたいのだい？」
「風とか炎とか、単純なものを操るヒーローがいる所に行きたいんだ…け、ど」
そこまで学校に着いてから話していた飯田の質問に対して言葉を返していた時死柄木弔の言葉を思い出した。
『最近保須でヒーロー殺しが暴れてる。先生は仲間に引き入れたいらしいからこんど俺らもそこで脳無を放つから今度こそアジトの方で手伝え』
そうだ、ココ最近暴れ回ってるステインがいまは保須に留まってるんだそういえば
たしかに戦力としては欲するに足る人間だろう
ただお互い信念や方向性に違いが出て上手く言うとは思えないが
ひとまず保須の近くに行ける事務所があればそこを選択した方が良いかも
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作者名：すみれ | 作成日時：2022年9月3日 21時
