ネットの海には氷の少女【ヒロアカ】2 (ページ11)

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61 お昼ご飯ページ11

｢…おきて……くん……ろ…くろ｣

｢揺黒くーん？起きて、もうお昼やよ｣

遠くから聞こえるような音から、次第に鮮明になっていく自分を呼ぶ声

｢…うららか？｣

目を覚ました先にいたのは汗をかいて前髪がデコに張り付いた麗日だった

｢そうやよ、女子みんなでお昼ご飯食べる約束してるから揺黒くんも行かん？｣

｢…え、“女子みんなで”なんだよね？｣

身に覚えのないワードに思わず口角を引き攣らせて尋ねてしまう

女子…？私一応性別不詳でやってんだよ？

｢まぁ揺黒くんは女の子みたいなもんやし梅雨ちゃんたちも居たら呼んできてって言われたから食堂いこ｣

平然とした表情と声色で麗日は続ける

いやいやいや、麗日は私の事揺黒“くん”て読んでるからどっちかと言うと脳内認識では多分だけど男寄りだよね

いや、ボクっ娘も今どき珍しかないけどさ

いいの？アバウト過ぎない？

｢ん…わかった、行こう｣

｢おっけーこっちこっち｣

まぁ昼飯食べることに害はないし、死柄木弔達への途中報告は後でトイレでメールでも十分だろうと思い私は麗日達とお昼を食べることにした

食堂に着き各々食事しはじめれば女子特有の尽きない話題に呑まれていき、最初は最近人気の韓流アイドルの話だったのがいつのまにかオススメのシャンプーの話になった

そういえば揺黒きいて！アタシと麗日とヤオモモは最終種目まで残れたんだよ！｣

｢まじ？めちゃくちゃすげえじゃんおめでとう｣

｢ありがとうございまーす！｣｢えへへ｣｢次も頑張りますわ！｣

寝てる間にどうやら第2種目までは終わっていたらしくその間に女子からは3人勝ち上がったとの事だった

賞賛の声を軽く送れば三者三様であるが共通として3人とも本当に嬉しそうにニコニコとしていた

それから20分近く経ち食堂を出ようとした時、クラスメイトの峰田と上鳴に話しかけられた

あきらかに挙動がおかしかったので怪しんではいたのだが一応言葉に耳を傾けてみれば聞こえてきたのは｢レクリエーションでチア衣装｣

絶対嘘じゃん

相澤先生の言い忘れだの伝言だの言っておいて冷や汗ダラダラで言い逃げしている様は認めてるようなもんだよ

流石に皆信じてないだろうと思ったら八百万が衣装作り始めたから、あまり会話に参加してなかった梅雨ちゃんに｢用ができた｣つって逃げた

「「「「「「逃げたなぁ!!」」」」」」

しばらくして食堂の方から雄叫びが聞こえたが、私はしらない