緑谷くんの双子ちゃん【ヒロアカ】《5》 (ページ5)

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197 奔走オニィさんページ5

｢いやぁ暑かったァ…なんでメール無視しようとしたの？俺溶けて死んじゃうかもしれなかったのに｣

｢いや…あの……なんでいるんですか｣

困惑しつつも窓を閉めてそちらに向き合って話しかけてみればニコニコして上着を脱ぐだけで返事は一向になし

あ、話す気ないんだこの男

｢…まぁ、いいですもう。ペットボトルの爽健〇茶でいいですか？｣

｢お茶出してくれんの？うちの子出来た子ねぇまったくぅ｣

ハハハと笑いながら巫山戯つつおだててくる姿は相変わらずで、まぁ数日しか経ってないがこの人変わんないなぁと思った

いや、私の数日間が濃すぎただけか

｢ハイ、ドウゾ｣

｢ありがとう、Aちゃん｣

カラン、とお茶に溶けた氷が音を立ててコップの中を動く

それをごくごくとあっという間に飲み干した彼はソファーに腰掛けたかと思えばこちらに視線をよこしてくる、｢こっちきて｣って目をしている、なんなら手招きしはじめた

仕方なしに冷蔵庫のある棚の前から立ち退き彼が座った隣に腰を下ろせば満足気に彼は笑った

｢で…今日はなんで来たか、だっけ？｣

｢急に来られたらだれだって聞きたくなります、せめて2時間前にアポとるのは社会人の基本ですよ｣

｢はは、ごめんごめん。うちのかわい子ちゃんがほんの数日でじゃじゃ馬娘に進化したってそっちの先生から言われちゃってね｣

また彼はニコニコしながらはははと笑い話す

ていうかなんなのじゃじゃ馬娘って、私の事恋人にしたいんじゃなかったの

娘じゃあんたパパですよ

関係の無い所に気を取られたりしながらまた心がモヤッとしてくる

｢んでもってだいぶ疲れちゃってるぽいからさ、心配になって飛んできちゃった｣

ちびちびとおかわりして注がれたお茶を飲みつつ今度は好奇心などの面白さを見るような目ではなくやさしく慈悲や憂いのある目でこちらを見た

｢ホントは再来週辺りに1回帰省してもらおうとしてその時一昨日勝手に夜抜けたお叱りをしようとしてたんだけどさ｣

｢ますます今日来た理由が分かりませんね｣

｢さっき言ってるでしょ、心配だからって｣

｢でも｣

こちらが問い詰めるような口調で話し続ければ1度口に人差し指を置かれて話をさえぎられた後に頭をポンポンと撫でるような弱さで叩かれた

｢昨日の夜お宅のオニィさんから連絡きたの、もちろん担任の先生経由でね｣

｢え、お兄ちゃんが？｣

｢そうそう｣