緑谷くんの双子ちゃん【ヒロアカ】《5》 (ページ32)

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224 最初の犠牲者ページ32

体育館に着いてホントにやるの…？という困惑の空気が漂う中、発案した通形ミリオ先輩はマジでやる気満々だった

あとなんか天喰先輩はものすごく不穏なこと言ってるから不安になるし

｢うん、いつどっから来てもいいよね。1番手は誰だー？｣

そんなこんなで結局は焚き付けられてやることになってしまったわけで、1番手にはお兄ちゃんが行くことになり
早速個性を使って通形先輩の方へ向かったのだが

ヒラ、という音と共に先輩の服が落ちた

｢ひゅぁぁぁぁ！｣

響香ちゃんが思わず叫びを上げる

もう一度言おう、落ちたのだ

先輩がズボンを履いている隙にお兄ちゃんが蹴りを入れようとすれば、先輩の顔はすり抜ける

…なるほど、透化

｢ゴフッ｣

考えてる隙に私はもれなく顔面に1発貰った

しかも後ろから出てきたし、これ床すり抜けたんだろ

……床を、すりぬけた？とは

｢1人目！｣

そういった後私を体育館の端に投げて他のクラスメイトを先輩は倒しに行った

｢グフッ…｣

常闇くんが殴られた

…なんか、今日はやけに頭が冴えるからもう少し考えてみよう

先輩はお兄ちゃんの足、という生物だけでなく纏っていたジャージや靴もすり抜けた

つまり通り抜ける物質に制限は今のところ無し

ただすり抜ける、という点だけではなし得ない技が先程あった

お兄ちゃんが蹴りを入れた時痛みを訴えていなかった点からして、感覚が伴わない可能性が大

ジャージの布さえも通り抜けるということは基本としてただ使おうとして個性が発動するのはものに対し、ではなく全身

それだけでもかなりヒーローとしては避けたい所

強固性なんかじゃない、めっちゃ頭使う個性

通り抜ける物質として全ての物質とかんがえればあまりいい想像ではないが、肺も透化するであろうため酸素も通り抜ける

そもそも物をすり抜ける、ではなく自身が透化するほうが適切かもしれない

しかも感覚が伴わないことを前提として考察すると地面に潜った時は全てが無感覚
その状態でまともに泳いだりするのは至難の業

上が透けて見える訳でもないから使い勝手は悪いとこしかない

でもかなり勢いよく地面から飛び出してたからなにかしら仕組みを思いついて反発などを利用している可能性が高い…すごい頭いいんだこのひと｣

｢Aちゃん、途中から声に出てて緑谷ちゃんみたいだったわよそれ｣

｢あれ、梅雨ちゃん｣

｢もう全員やられちゃったから集合よ、ケロ｣

｢わ、ありがとう｣