緑谷くんの双子ちゃん【ヒロアカ】《5》 (ページ20)

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212 私喧嘩シテナイデスページ20

｢あ、Aこんなところに！大丈夫?!｣

ずっと耳を塞いでいて遠くの音は聞こえていなかったが、お兄ちゃんが声が聞こえるくらい近くまで来て声をかけていたということは喧嘩が終わったらしい

横になって膝にうずめていた顔をすこし上げてみれば、両者ボロボロで視界の1番手前にお兄ちゃんでその次に勝己

勝己の数歩後ろの辺りには萎んだ状態のオールマイトが居た

｢大丈夫かい緑谷少女？また体調が悪くなったのならすぐに言うんだよ｣

｢大丈夫で…す｣

重い体を起こして平然と右半身についた砂を払いながら言えばお兄ちゃんと勝己がホッ、と小さく口にした。心配なんだね2人とも

このあと、憂鬱なことが待っているのでわたしはとてもじゃないがため息などまだ吐けない

オールマイト先導に以前も行った医務室まで向かったのだが、もうお分かりだろう

そう、ここにはあの某抹消ヒーローがいる

｢ヒーロー仮免許の試験を終えたその晩に喧嘩とは、……元気があって大変よろしい｣

絶対よろしくないと思っているであろう顔でわたしとお兄ちゃんと勝己3人を捕縛布で縛り上げてた鬼の形相の相澤先生

これ以上なく強く締め付けられたのちに、オールマイトが自分が招いたことなのだと庇うようにして捕縛布の解放を促してくれた

ありがたいけど、多分だめなんですよそれ

案の定まぁ然るべき処罰は下す、ということでお咎めが軽くなることもなさそうだ

｢最初に手を出したのは？｣と聞かれて｢俺｣｢僕もガンガンと…｣と3人が話している

お兄ちゃんには3日間、勝己には4日間の謹慎プラス、2人とも朝晩の清掃と反省文の提出を言い渡された

次にお前は？という恐怖の眼差しを相澤先生から向けられたが、わたしは喧嘩していない