緑谷くんの双子ちゃん【ヒロアカ】《5》 (ページ17)

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209 個性の話ページ17

「デクの個性の話だ、表出ろ」

そう部屋から引っ張りだされて勝己に腕を引かれ歩いていくのは寝る寸前の10時過ぎだった

もう解いてしまった髪の毛を歩きながら急いで結い直し結び終わるころ、人気のない演習場のグラウンドβに着いた時そこには兄ちゃんがいた

「…え、なんでAまでここに」

「てめぇの個性の話だ、兄妹のこいつもカンケーあるに決まってんだろうが」

どうやらお兄ちゃんと勝己が初めて戦ったらしき演習ビルの前で、勝己は胸の内を話し始めた

謎の雄英合格

突然のお兄ちゃんの個性発現

自分より下だと思っていた人間がわけも分からない行動をしながらどんどん追いついてくる

オールマイトとお兄ちゃんと自身の遭遇からおかしくなっていった行動

挙句仮免試験ではお兄ちゃんがうかって自身が落第

「けどなぁ、神野の一件でなんとなく察しがついた

ずっと考えてた…オールマイトから貰ったんだろ、その力」

勝己は真実にたどり着いたらしい

私はお兄ちゃんがヒーロー科に受かったのも、突然の個性発現も、個性をオールマイトからさずかったことを知っていたからなんら疑問を持つことなく眺めていた

しかし彼、勝己は詳しい話はしらずにただただお兄ちゃんからこの個性は借り物なんだ、と訳の分からないことを言うだけ言われて言い逃げされて、

たまたま神野の一件の際、ヴィランのボスが人に個性を奪い、与えることもできる個性だということを知り辻褄があって確信に迫ったらしい

同じように夢を見て憧れていたはずなのに、お兄ちゃんだけが憧れに認められている

「だからよう…戦えや、ここで」

憧れに認められているお兄ちゃんは、認められていない自身より強いはず

この状況を納得するため、勝己はお兄ちゃんと喧嘩することになったらしい