155 真相はなすの ページ12
Aside
「ついたねー」
「博多から静岡って遠いですね…」
あの後最低限の着替えを持って静岡についた
新幹線の中で彼がホークスとバレないかとヒヤヒヤ
したが、前髪を下げて個性の羽をしまうだけで
全くバレなかった
それに夜中に出たせいで
結局着くのは明け方になってしまった
「鷹見さんは着いてくる必要ありました？」
「一応保護者は俺や公安だけど
親権はお母さんの方にあることになってるからね」
「めんど…」
「さっ、マンションの方行こ」
2人で最寄り駅まで電車に乗り
駅に着いてからはゆっくりと住宅街を歩いて行き
駅近なだけ本来徒歩5分がものすごくゆっくりしても
10分ほどで着いてしまった
この家にまだ盗聴器や盗撮機があるかもしれない
そうなると彼を家に入れるのは危険…
「…入らないの？」
「えっと…いや、散らかってて…」
「それなら問題ないでしょ
俺んちも中々汚いし」
そう言ってドアノブに彼がドアノブに掛けた手に
自分の手を咄嗟に重ねてしまった
しかし彼の力に敵うはずもなく
ドアは開けられてしまった
「ふつーに綺麗だよ？ホントになんかあるの？」
「えと…あ、そっちはだめ」
靴を脱ぎ部屋を探索しようとしてるとこ
脱衣場への扉を開けようとしていたので
急いで扉の前へ立ち開くのを阻止した
「…前来た時はここ汚くなかったよ
別に」
「…え？前来た時入ったの…？……」
「うん、なにかだめだった……って、
大丈夫？」
崩れ落ちた私に反応して自分も屈んでくれるなんて
優しいな…と思いつつも
考えられる最悪のパターンに頭が追いつかない
「うそ…だって……ここにはカメラが…あ」
「カメラ…？……まさか、盗撮？」
「えっと、あの、あれ、ちがう、あの」
「大丈夫、大丈夫だよ……ゆっくり、ゆっくりでいい
だから全部話して」
「……え、あ…」
私の顔に手を添えてしっかりと目を合わせてくる
彼に降参して
あんなにしどろもどろに阻止しようとしてたのに
結局全て話してしまった
私を好きでいてくれる人…絶対心配すると思った
だからバレたら100%怒ると思ったのに
ギュッ
「え…」
「……無事でよかった」
返ってきたのは温もりだった
“無事でよかった”何度も彼が言った
ぎゅうぎゅうと抱きしめられて
安心したように、なんどもため息を吐かれた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 347人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あすぅ(甘氷) - 最初から読ませていただきました!面白かったです!続き楽しみにしてます (2022年2月6日 19時) (
レス) @page29 id: 8561b5144a (このIDを非表示/違反報告)
甘党 - まだ、続いて欲しいなぁ,,,頑張って下さいぃ! (2021年11月9日 23時) (レス) id: 577366e2a2 (このIDを非表示/違反報告)
月夜 - とても面白いです。続きが見たいです。更新頑張ってください。 (2021年10月29日 14時) (レス) @page16 id: f649cf9af2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：すみれ | 作成日時：2021年6月25日 21時
