わたし ページ20
「あー今日からバイトだったー」
空一面が橙色に染まり、遠くの方でカラスの鳴き声が聞こえてきた時、
ようやく現実に引き戻された
「大丈夫？Aさっきぼーっとしてたよ？」
「ん〜あ、平気平気！ありがと〜」
わたしの様子がおかしかった事に気付き、
気遣ってくれる優しい雄登くん
りゅうがは相変わらず、
「早く行きなよ 怒られるよ」
なんて、冷たい言葉
あの頃の優しくて可愛いりゅうがは一体どこへ行ってしまったのだろうか
「じゃあね！雄登くん りゅうがのことよろしくお願いします」
さっき走ったせいか
右足が思うように動かない
間に合うかな
.
「間に合ったぁあ」
ずきずきと痛む右足をさすりながら、
重い扉に手を掛け、
店内に入る
冷たい空気が熱された体にあたってとても気持ちが良い
「あ、きた！」
厨房から、ひょっこりと顔を出したのは、店長さん
この前、面接の時にお会いしたけど、とても優しい方だった
「あ〜〜噂の新入りちゃんれすか〜？」
厨房の中から、聞いたことのない声が聞こえる
「あ！よろしくお願いします」
とりあえず、挨拶
こういうのは初めが肝心って雄登くんが言ってた
「あー俺高橋優斗って言います よろしくねー！」
喋り方から滲み出る 人柄の良さ
舌ったらずな喋り方が浮所先輩に似てるな
なんて思ってしまったのは私だけの秘密
.
「新入りって、まじか〜めんどくさ〜」
頭を掻きながら、気怠げな表情で奥の倉庫から出てきたのは
ものすごく顔が小さい
すらっとしたモデル体型の茶髪男子
絶対に隣に並びたくない
少し距離を取ると、ずりずりとこちらへ近づいてきた
妙に緊張してしまったが、
「しかも同じ高校とか 最悪」
なんて言いながら、私の制服をじろりと横目で見て小さく舌打ちをされたため、そんな感情すぐさまどこかへ消えていった
なんなんだ この人 可愛くない
ちらちらと顔を見たが、
顔は意外と可愛い 勿体ない
「なに？」
しまった 目が合ってしまった
「あ…今日から、ここで働かせて頂く、佐藤Aです。よろしくお願いします！」
がそれは華麗にスルーされ、初日から、わたしの心はボロ雑巾の様にズタボロに切り裂かれた
「無視された……」
暫くの間その場で立ち尽くし、俯きながら、うじうじ落ち込んでいると
「早くしろ」
と、冷たい目で睨まれた挙句、また舌打ち。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーカラー
あずきいろ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 209人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
菫(プロフ) - さつちさん» ご感想ありがとうございます（；＿；）私生活の方が落ち着いたら、また毎日投稿していきたいと思っておりますので、もう暫くお待ち頂けると嬉しいです。更新遅くなり、大変申し訳ございません（；＿；） (2018年6月2日 11時) (
レス) id: 89056a9af4 (このIDを非表示/違反報告)
さつち - 更新頑張ってください。続きを読むの楽しみにしてます。 (2018年5月28日 6時) (レス) id: 4a4d234789 (このIDを非表示/違反報告)
菫(プロフ) - ドーナツさん» わぁぁ(/ _ ; )ご感想ありがとうございます(/ _ ; )とっても嬉しいです！これからも楽しんで頂けるよう、更新頑張ります（ ; ; ） (2018年5月12日 10時) (レス) id: 89056a9af4 (このIDを非表示/違反報告)
ドーナツ(プロフ) - 小説続くことになって嬉しいです!!私は遅い更新でも全然平気なのでふとしたときでいいですよ!!だからこれからも小説づくり頑張ってください!! (2018年5月10日 19時) (レス) id: 92d51fb25f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：菫 | 作成日時：2018年4月22日 2時
