sugar twins Ryuga.S & You

わたし ページ17

「うん！おっけー！ありがと！そろそろ帰ろっか！」



あれから何分経っただろうか


女子か。と突っ込みたくなるほど、何枚もいや、何十枚も撮った



先輩わたしより女の子じゃん









.



「じゃあ、さようなら」


いつもより声が低い龍我

これは、完全に怒っている証拠だ、めんどくさい


次の瞬間右手首を強く掴まれ、ぎゅっと前に引っ張られた



「りゅうが…？」


「走ろ」


モデル並みに美脚の龍我と豚足のわたし。


龍我のスピードになんか到底ついていけないに決まってる。



「いやむ……」


頰に微かに感じる冷たい空気


どうやら走り出してしまったみたい



頑張れわたしの足





「最後まで走れたら、俺の梅干しの飴あげる」


わたしの方を向いてにやりと意地悪な笑みを浮かべるりゅうが

正直言ってわたしはそんなに梅干し好きじゃない

双子といえど、好みは全く違う

「は？？？！！いらないしっ…！」








走り始めてから、まだ五分も経っていないはずなのに、息が上がってきた


わたしの体力ゲージは、そろそろ限界値まで達しそうである





「もうむっ……りっっ！」






最後の力を振り絞って、空に向かってそう叫んだ









「はぁ？相変わらず、体力ないよね」


しかし、実の妹がこんなにも苦しんでいるというのに、

心配の言葉なんて一切かけず、


冷酷な表情でただ淡々と酷いことを言ってきた実の兄


こういうところだよ



こういうところ


百歩譲って顔に定評があるのは認める


けれど、この性格


「そりゃ彼女もできないわけだ」








どうやら口が滑ってしまったようだ






「そっちだって年齢＝彼氏いない歴のくせに」








だか、向こうも怖気付くことなく、負けじと言い返してくる





あーだこーだあーだこーだ






ついに始まってしまった口喧嘩



こうなってしまったら、両者一歩も譲らない



とそこへ



「何してんだよ〜」


背後で、ふははと聞き覚えのある笑い声が聞こえる




ナイスタイミング



「那須？？！？！」


目を大きく見開いて、雄登くんの突然の登場にびっくりするりゅうが



こういう反応"は"純粋で可愛い




あ、本人には口が裂けても絶対に言わないけど


言わないというか 言えない

きっと、可愛いなんてワードりゅうがには禁句だから


あれはそう


中学一年生の時だっけな。

中学生時代→←りゅうが

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