麗日お茶子の姉の場合(後編-裏-) ページ32
ふと、街が突然騒がしくなった。
あちらこちらで鳴り響くサイレン、悲鳴、嬉声、怒号。
ビルから街を眺めると所々で火が上がっていた。
「 ねぇねぇ荼毘くん! あの人ってこの前捕まった人だよね!? 皆見覚えあるよ! 」
隣のイカレてる奴が言う通り全員知ってる顔だ。
重罪を犯して捕まってた敵達だ。
こんな事を出来るのは1人しかいねぇ。
けどなんでわざわざこんな一斉に何が目的で?
「 おい。Aに連絡しろ 」
何か胸騒ぎがする。
アイツは無意味にこんな事をしない。
それはオレが1番よく知ってるじゃねぇか。
「 Aって…誰だっけ…? 」
この一言でオレは全てを悟った。
もしかしなくともアイツは、最後に敵を全員逃がし、自分の存在をリセットしたのか…?
だったらなんでオレは覚えている。
「 っ、」
とりあえずアイツの家に行くしかない。
そしたらまだ何か手がかりがあるかもしれない。
確かAには妹がいたはず。せめて妹だけでも覚えててくれたら……！
「 A…? 誰の話…? 」
たまたま玄関に立っていたAの妹、麗日お茶子。
姉の存在を聞いたが手遅れだった。
もう覚えていなかった、いや、最初から覚えてない。
「 なんで、オレだけが… 」
そんな時ふと、アイツの言葉を思い出した。
随分と昔に言われた言葉。
まだオレが敵になって気持ちを伝えてから数日の事、
───『 "草がセメントを突き抜けて生えてこられるなら、どこへ行っても愛はあるわ" 』
───「 なんだそれ 」
───『 知らない? 海外女優のシェールの名言の1つなんよ! 例え、うちと荼毘君が遠くに離れちゃっても、荼毘君がうちのこを忘れても、愛は永遠ってこと！ 』
アイツは目に涙を溜めて笑顔でそう言った。
いつかこうなる日が分かっていたのかもしれない。
雄英に通いながら敵活動なんてしていたから、いつ消えてもおかしくないとあの時に伝えていたのか。
「 ったく…愛は永遠っつたのは自分なんだから責任取れよな…。その辺で野垂れ死にしてんじゃねぇぞ…っ！ 」
オレは行く宛もなく走る。
それが今の道だから、それしかないから。
『 荼毘、くん、 』
何故かアナタの名前だけが頭に浮かぶ。
自分が誰かも分からないのにね、可笑しいわよね、私。
END
長かった……！いやぁなんかこれ続編有りそうな終わり方をしてしまった……。
さて、荼毘くんとお茶子ちゃんのお姉さんは出逢えたんでしょうか……？
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齋藤。(プロフ) - リクエストいいですか？尾白君の妹が敵だった場合お願いします！ (2018年5月2日 4時) (
レス) id: da15a7215d (このIDを非表示/違反報告)
ルーさん - やだ、泣く (2018年3月11日 15時) (レス) id: c25a3a0724 (このIDを非表示/違反報告)
あいすLOVE(プロフ) - 鉄哲の妹かお姉さんが敵だった場合お願いします！お姉さんか妹かはおまかせします!! (2017年11月14日 13時) (レス) id: b5aaf9cd76 (このIDを非表示/違反報告)
木野真奈(プロフ) - お茶子ちゃんのお姉さんのお話続編があるならぜひ読みたいんですけど･･･ﾁﾗｯ (2017年10月21日 1時) (レス) id: 088ecfe5cf (このIDを非表示/違反報告)
音兄Love!(プロフ) - ブラコン姉さんさん» ぜひ分岐でお願いします！ (2017年7月19日 17時) (レス) id: a8cf11cd3d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ブラコン姉さん | 作成日時：2016年7月1日 0時
