切島鋭児郎の妹の場合(中編)リク ページ24
何が起きたか理解ができない。
ただ分かるのは、目の前で轟と緑谷と常闇と障子と相澤先生が頭を下げて謝ってる事。
麗日や梅雨ちゃんも轟達の少し後で "ごめん、ごめんね、切島君" って泣いている。
事情を聞いた芦戸も泣いている。
上鳴達も悔しそうにしている。
少しだけ話した事があるらしいあの物間やB組の人達さえも。
けどなんで皆がそんな顔してんのか分かんねぇ。
「 わりぃ、もっかい言ってくれるか?ちょっとボーとしてたみたいでさ…あれ、ていうかAは… 」
「 …切島、Aは敵に誘拐された 」
「 ………なんだよ、轟!その冗談は面白くねぇって……!み、みんなもさ?なぁ? 」
「 切島君!! 」
轟の面白くない冗談を流そうとしたら緑谷が大声で俺の名前を呼ぶ。
やめろ、やめてくれ、聞きたくない。
「 彼女は、敵連合にかっちゃんと一緒に誘拐されたんだ…ｯ! 」
「 …なん、で… 」
「 ……説明すると長くなる。けどこの森の中で俺がアイツ1番一緒にいた時間が長いから俺が説明する。Aは爆豪や常闇とは別の同じタイプのビー玉に閉じ込められていた。そっから取り返せるタイミングはあったんだが…最後青山がビームを撃つ前にUSJの時にもいたワープゲートの敵の中に投げられちまった。確認の為に敵が解除した時に、アイツは大声でお前の名前を叫びながら、"助けて"って言っていた 」
きっと轟とAは誰よりも距離が近かったはずだ。
だから俺と同じくらい悔しいはず。
それなのに涙も見せずに淡々と誘拐された時の事を教えてくれた。
"助けて"か。直接は聞いてないけどいつもの助けてとは違う。
今Aは個性を暴走させないように必死だと思う。
けど、爆豪がいるなら少しは大丈夫なはず。
その安心感がいつまでもつかわかんねぇけど…。
「 と、轟君、その、… 」
「 ……俺は誰に止められようが行く。まだちゃんとした返事もらってないしな 」
「 ……うん、」
行くって助けにだろうか。
けどそんな、轟でも適わなかった相手に俺の力が通用するのか。
「 おい、切島。俺が惚れた女はいざって時ちゃんと制御できるし強いから安心しろ 」
「 お、おう! 」
……心配することはないか。
いや心配だけど、個性の暴走は心配しなくても大丈夫な気がする。
待ってろ、A。絶対に助けてやるから。
Next
切島鋭児郎の妹の場合(後編)リク→←切島鋭児郎の妹の場合(前編)リク
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 251人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
齋藤。(プロフ) - リクエストいいですか？尾白君の妹が敵だった場合お願いします！ (2018年5月2日 4時) (
レス) id: da15a7215d (このIDを非表示/違反報告)
ルーさん - やだ、泣く (2018年3月11日 15時) (レス) id: c25a3a0724 (このIDを非表示/違反報告)
あいすLOVE(プロフ) - 鉄哲の妹かお姉さんが敵だった場合お願いします！お姉さんか妹かはおまかせします!! (2017年11月14日 13時) (レス) id: b5aaf9cd76 (このIDを非表示/違反報告)
木野真奈(プロフ) - お茶子ちゃんのお姉さんのお話続編があるならぜひ読みたいんですけど･･･ﾁﾗｯ (2017年10月21日 1時) (レス) id: 088ecfe5cf (このIDを非表示/違反報告)
音兄Love!(プロフ) - ブラコン姉さんさん» ぜひ分岐でお願いします！ (2017年7月19日 17時) (レス) id: a8cf11cd3d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ブラコン姉さん | 作成日時：2016年7月1日 0時
