第88話 ページ10
sideーmafumafu
ま「…お、終わったぁぁぁぁぁ…」
そ「…おつかれー」
2人して楽屋の中のソファでぐでーっとする
想像以上の人数だった
まぁ、楽しかったけどね!!!
こういうイベントがあると、毎回
…リスナーさん増えたなぁ、と実感できる
…最初は、僕は自分のためだけに歌ってたけど、
セツナ、もといAの歌を聴いてから、変わった
人に、自分の気持ちを届けたいと思った
苦しみとか、痛みを、僕は知っているからこそ、
僕と同じような人を救ってみたかった
自分の想いを、曲に乗せて、聞いてもらいたかった
君は独りかもしれないけど、独りじゃなくて
君と同じ仲間はこの世界にたくさんいる
_その狭い世界だけで絶望しないで
もし、もしも、耐えきれない痛みで
辛いのなら、叫べばいい、僕みたいに
我慢せずに、吐き出してしまえばいい
それが出来る場所なんだから
……僕の曲は、前向きとは言い難いけど、それでも
リプや流れるコメントから、
“ちゃんと届いてる”と
そう思うことが多かった
…Aは前に、そらるさんに言った
セツナの歌を、
「あれは歌なんてものじゃない」って
…そらるさんはよく分かってなかったみたいだけど
僕は、その言葉の意味がうっすら分かってた
………初めて聞いた時、僕も歌だとは思えなかった
歌、と言うよりも
その歌に自分を乗せて、自分の想いを吐き出すようなソレは、
きっと、Aの、セツナの、
_________“叫び”だったんだ
Aと出会って言葉を交わして、救われて
セツナだと知って、過去を聞いて
パズルのピースみたいにパチパチと不思議だったことが埋まっていった
……ほんとは、今日、Aを迎えに行く日だった
けれど、握手会を失くすなんて出来なかった
大切な、僕の、リスナーさん
僕に、生きる意味を教えてくれた人たち。
実際に会って、目を合わせて、
色々な表情をみた、
色んな体温に触れた、
僕は、ココにいてもいいんだと、思った。
そ「…やって良かったな」
ま「そうですね」
僕の心中を知ってか知らずか、そんな言葉を掛けてきた
…僕は、みんなから色んなものを貰った
なら僕だって、みんながしてくれたように、
大切な君を、救わなくちゃ
ま「…絶対、また歌ってもらうからね」
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あんず - すごく引き込まれます・・・続きが早く読みたいです!!! (2019年7月15日 18時) (レス) id: dc55c39ad4 (このIDを非表示/違反報告)
((MOE.moena))(プロフ) - 歌い手さん大好きです! この作品、どんどん引き込まれちゃってやばいです……!!これからも無理せず頑張ってください♪ (2018年5月10日 1時) (レス) id: 11d29a6d34 (このIDを非表示/違反報告)
そぷ - 初めてのネット小説なのですが、とても面白い内容で吸い込まれちゃいました!!続きが楽しみです仕方ありません!すごくすごくすごくすごく読みやすいです! (2018年1月24日 10時) (レス) id: 258ff8d101 (このIDを非表示/違反報告)
梟猫(プロフ) - ましゅ**さん» わわ、そんなコメント頂けるなんて…ありがとうございます…!まだまだ拙い文章ですが、楽しんで頂けるようがんばりますね!ゆっくり更新ですが、これからも読んでくださると嬉しいです! (2017年11月23日 21時) (レス) id: 7dd05c1ed3 (このIDを非表示/違反報告)
ましゅ**(プロフ) - 本当に夢小説なのかと疑いたくなるほど、この作品に引き込まれました。すごい読みやすくて、自分も(恐縮ですが)一緒になって泣いたり苦しんだり、笑ったり和んだりさせていただきました。これからも頑張ってください。応援しています。 (2017年11月8日 22時) (レス) id: 60ad5bd9da (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:梟猫 | 作成日時:2017年5月2日 11時