25。ご馳走さま ページ27
「タクシー呼んでもらってるから、行こ。」
潤くんに言われて、席を立つ。
「じゃー、ゆうちゃんまたね。」潤くんはそう言って、ゆうちゃんに向かって手を挙げた。
「ゆうちゃん、また連絡するね。今日はありがとう。」
ゆうちゃんは、「潤くんいろいろご馳走さまーっ」って言った。
「あれ。そうだ、お会計。」私が慌てて言うと、
「女の人は気にしなくていいの。行くよっ。」って潤くんに背中を押された。
裏口から出て、タクシーに乗り込む。
隣に座って、「ふぅ」と小さく深呼吸して、
「ご馳走さまでした。」と潤くんの方を向く。
「いえいえ。」と笑う潤くんに「道こっち？」と聞かれて、運転手さんに住所を伝える。
「スケジュールわかったら、誘うね。何食べたい？今日和食だったからなー。」
携帯の重みを感じながら潤くんの話を聞いていた。
道が空いてて、あっという間に見覚えのある景色になる。
もっと２人でいたいと思う気持ちと、１人になってこの感情を落ち着かせたい気持ちがあった。
「あ、そこです。」
タクシーが止まると、私に続いて潤くんも、「ちょっと待ってて下さい。」と言って降りた。
「連絡するね。」まっすぐ私を見る潤くんに、
「楽しみにしてます。」と答える。
「あ、潤くん、これありがとう。」
ネックレスを持って改めてお礼を言う。
「使ってたのでごめんね。」
「ううん。価値上がってるよ！」って笑ったら
「なんだよそれ(笑)」って潤くんも笑った。
「じゃ、ほんとありがとう。潤くん乗って行って。見送るから。」
「いや、暗いからAちゃん入って。俺もタクシーから見届けたら帰るから。」
うながされて、振り向いて足早に自宅に向かう。
途中振り返ると、潤くんが手を振ってた。
「ありがとう。おやすみなさい。」と手を振りかえす。
ロックを解除して私が中に入るのを確認して、潤くんはタクシーに乗り込んだ。
タクシーが、ゆっくり発車するのを見届けてエレベーターに乗る。
部屋に入って、そのままの格好で、クッションを抱いて今日の出来事を振り返る。
夢じゃないことを胸に光るネックレスが証明してくれていた。
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まるこ(プロフ) - 友利子さん» アドバイスありがとうございます！そうですよね。そうします！！！ (2015年1月12日 22時) (
レス) id: 97787a6ed9 (このIDを非表示/違反報告)
友利子(プロフ) - 文とセリフの判別が分かりにくいです。「」を使用してみてるいかがでしょうか？ (2015年1月12日 12時) (レス) id: 3612b959dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まるこ
| 作成日時：2015年1月10日 22時
