輩先生と純情びっち【鬼滅の刃】

（9）生徒指導 ページ10

くっそー！捕まった！！完全にやらかした！


いつも乗り越えてた門の前が工事中で通り抜けれず、綾瀬vsトミセンの戦いは久々にこの綾瀬Aの敗北で終わった。


脱力する私を他所に冨岡先生はしてやったりといった満足気な顔しながら私を引きずる。


生徒指導室につくとご丁寧に机と椅子がワンセットだけ用意されてた。

私専用感ハンパない。




「髪を染めるな。スカートを切るな。ブラウスのボタンちゃんと止めろ。遅刻するな。」


「ブッ……」


「何が面白い。真面目に話を聞け」



違うの冨岡先生。

教室のドアのとこから宇髄先生が人をおちょくるような顔して見てるんですって！！

半端なくうざい。




「書け」


「え、多くない？」


「問題ない」




問題大ありなんですけど。


普通反省文1枚だよね。なんで私の机の上には5枚も載ってるの。

って文句言っても絶対書き終わるまで帰らせて貰えないだろうし。と素直に諦めてシャーペンを握る。


ええい。ひらがないっぱい使ってやる。



「冨岡先生ってさ」


「なんだ」


「彼女いるの？」



冷静装えてませんよ先生！

明らかに動揺してましたよ！！



「ごめんなさい聞いた私が悪かったです」



不死川先生とかもそうだけど、みんな顔はいいのに勿体ないって感じ。

見るからに遊んでるの宇髄先生だけっぽいし。

伊黒先生ははやく蜜璃ちゃんとくっつけ！！



「終わんないまじで」


「もう18時半だ。早くしろ」



そう言いつつちゃんと私の隣で待っててくれるあたりなんだかんだ優しいよね冨岡先生。

話しかけたらちゃんと返してくれるし。

私がさっき寒いって言ったら先生のジャージの上着貸してくれたし。しかも無駄にいい匂いした！！




「はい！終わり！帰っていいですか！！」



死ぬ気で書いた。

とにかく原稿用紙埋めるために「れんごくきょうじゅろう」めっちゃ書いてやった。悪気はない。ごめんね。



「遅くなったから送る」


「いいよ一人で帰れるから」


「来い」


「え、聞いてる？」



全く私の話を聞く気がなさそうだからとりあえず黙ってついていく。

え、教員駐車場そっちじゃないよね？


まだ着っぱなしだった先生のジャージの袖ぶらんぶらんさせながら着いたそこは職員室。



「宇髄はいるか」


「え？」



職員室入って一言目それ？！

てかなんで宇髄先生？


職員室にはまだ不死川先生も伊黒先生も煉獄先生も大好きなカナエ先生も残ってる。

……遅くまでお疲れ様です。

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