輩先生と純情びっち【鬼滅の刃】

（37）大人？子供？ ページ38

「先生は、教え子って言って壁作ってるみたいだけど」そう言って整った唇の端をきゅっと上げる綾瀬。


今こうやって俺が押し倒しているのは生徒だ。

綾瀬だったから許されるものの他の生徒だったら事故だとしてもまじで許されねぇ。





「お前はもっと自分のこと大切にしろ」


「身体のこと労わってくれてるの？」


「違ぇよバカ。

ちゃんと好きな人作って幸せにしてもらえよ」






コイツに彼氏がいないことは知っていた。


てか仮に彼氏いたとしてそんな奴が毎晩違う男に抱かれるなんておかしいしな。



俺はそう言って、彼女の手首を握っていた手を離しベッドに寝転んだ。






「おやすみ先生」


「あぁ、おやすみA」







暑いから布団がいらねぇ時期でよかった。

同じ布団に入ったらそれこそ犯罪だろ。


自分が、綾瀬に対して教え子やら生徒やらという言葉を使ってガードを張ろうとしていることには薄々気づいていた。



綾瀬には背中を向けているもののまじで寝れねぇ。

それに対してコイツはもう寝息を立てていた。






＊＊＊






「おはよう先生」





朝起きると隣にはもう綾瀬の姿はなく、リビングに行くとキッチンに立っている彼女の姿があった。


朝飯を作ってくれているらしく、久々にまともな朝飯にありつけると思うとちょっとテンション上がる。






「昨日お前寝るのくそ早かったな」


「先生のベッドふわふわで気持ちいいもん」






ご飯に味噌汁、卵焼きに焼き鮭。


ちゃんとした朝飯で、意外と育ち良いんだなぁ…と感心してる自分がいる。



どこでどう道を踏み外したらこんなくそびっちになるんだろうか。






「洗濯物どーすんだ？」


「んーとうぶん預かっててーまた取りに来る。
学校にローソンのパンツ持っていくの嫌だし」





そういうとこだよなまじで。

俺の疑問秒で解決。






「2泊3日お邪魔しましたー！」





そう言って綾瀬はスクールバッグを肩にかけて家を出る。その後ろで俺は鍵を閉めた。


生徒と一緒に出勤する教師なかなかいねぇぜ？






「車取ってくるからちょっと待ってろよ」


「わかった」






色々濃すぎて派手に疲れた。以上。







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