輩先生と純情びっち【鬼滅の刃】

（1）問題児扱い ページ2

「よく皆じっとしていられるねえ」


「そんなこと言ってる暇あんならさっさと始業式戻れ」


「えーやだ。ここ見晴らしいいもん。」




絶賛始業式なうの体育館を、宇髄先生がぶっ壊した美術室から眺める。


なんで皆あんな堅苦しい始業式が耐えられるの？

後ろに竹刀持った冨岡先生立ってるおかげで生徒全員背中ピンってしちゃってんじゃん。

ホラ、一番後ろの和田くんとか。
背中に定規でも入れられた？




「てか先生こそ始業式出なくていの？」




窓にもたれかかっていたのをくるりと振り返るとキャンパス目の前にスマホいじってる自称派手を司る美術教師。




「何も言われねぇからいいんだよ」


「誰も何も言えない、の間違いでしょ。輩センセー」


「うっせぇくそびっち」


「うわ、それ先生たちにまで公認なの？やだなあ」




生徒にそんな言い方するの宇髄先生だけですよー…

と言いたいところだが、生憎ウチの学校の教師は大半が狂っている。


「ていうか、」


宇髄先生は立ち上がり、ズカズカと私の元へ歩いてくる。無駄に身長高いから怖いんですけど。




「保健室埋まってるからって美術室来んな」



そう言いながら私のほっぺを抓る。

痛い！とんでもなく痛い！！！



「いったぁ！

保健室の主怖すぎてもう行けないわ、アレ」



抓られたほっぺを擦りながら答える。

これ絶対赤くなってるやつ。痛いもんめちゃくちゃ。




「あー…最近来たやつだよな」


「愈史郎くん」


「そうそいつ」


「ずっと保健室籠ってるなんてほんと問題児だよねー」


「いやキメツ学園問題児殿堂入りしてるお前が言うな」




ペンっ、と軽く頭をボールペンで叩かれる。

……ペンだけに。なんつって。(寒)




「おっ、終わったみたいだぞ始業式。

お前もさっさと教室戻れ」



首根っこを引っ張られ、強制退室。

ああー！私の避難場所がー！


今までは、授業が嫌なときは保健室に逃げ込めていたものの保健室の主・愈史郎が現れてからは彼の圧で保健室に行けなくなった。

珠世サン…私の癒し……


で、見つけた新たな避難場所が美術室(ここ)。


厄介な先生付ってとこを除けば割と良物件。

誰かさんのおかげで開放感半端ないし美術準備室なんかめっちゃお菓子あるし。



「これ以上お前匿ったら、俺が不死川に怒られんの」


「えっ、待って私の担任……」


「そ。せいぜい不死川ライフ楽しめよ！」



バン！と閉められる扉。

私は頭を抱えた。





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