輩先生と純情びっち【鬼滅の刃】

（22）夢と現実 ページ23

「ヘッタクソだな」


「うっさい」





私よりもずっと高い位置にある宇髄先生の手が私のアーティスティックなキャンバスをばしばし叩く。



外暑いし焼けたくないしそもそもあんまり日光に強くないから外の体育は休んで当たり前！


これ小学生の時から貫いてるマイルール！



てことで今もみんながグラウンド汗だくになりながら走っている中私がいるのは美術室。



あまりにも暇してたら雑に渡されたのがこれ。

キャンバスと筆と絵の具。




幼稚園児か何かと勘違いしてます？？






「そんなんじゃあお前に美術教師は無理だな」


「輩先生なんてこっちからごめんだわ」


「美術教師＝輩先生っていう等式今すぐ消せ」





中学の時からこの人の美術受けてる人は多分みんな思ってるよ。


美術教師＝派手を司る神＝輩先生＝宇髄天元




「まぁでも独自の世界観がって派手でいいと思うぜ！」





いや私とりあえず絵の具ぶちまけただけ。


ストレス発散にいいかもー！って思って思いっきり絵の具でベチャベチャの筆をどんっとキャンパスにのせた。





「甘露寺が行ってる芸大でも行ったら？

お前甘露寺と知り合いだったろ」


「蜜璃ちゃん可愛いから大好き」


「ほんとどっかの誰かさんより可愛いよな」


「先生が言うどっかの誰かさんって9割私だよね知ってた」





冗談だって綾瀬も可愛いよハイハイ

聞こえてるからね！ハイハイまでしっかり聞こえてますからね！！






「そういえばお前就職するってマ？」


「マ」





まじのことマって言うのやめて貰えます？

若者用語ですよ！先生には若すぎますよ！




てか話題持ち出すのヘタクソ！


下手くそすぎて一周回って可愛いわなんか。



どうせ某強面数学教師(by伊黒)にバイト先というか就職先というか、それ聞きだせって言われたんでしょ。






「就職先は？」


「今のバイト先」


「口堅ぇー……」





わ！こっち向かないでそのギラギラの額当ての反射で目が眩む！！





「なりてぇモンとかねーの？」


「あー昔はあったよ」


「え、まじ？」





いや私も一応真っ当に生きようとしてた時期あったからね？

そのこの世の終わりみたいな顔やめてくれる？





「まじまじ」


「当てるわ。んーAV女優」


「いまの印象でしょそれ」





ピッチピチの中学生とかが将来の夢AV女優はないでしょさすがに。





「教師」


「……」


「だからその顔やめてってば！」





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