周りが血だらけに、、 ページ48
先生に御礼を言ってから、急にユンギが心配になって、病室に急いだ。
とにかく、人が居ないところは走って、人が居たら、早歩き。
こんな時に限って、人にぶつかりそうになったり、エレベーターが来なくて、イライラする。
僕が居ない間に、ユンギが目覚めて、不安がっていたら、どうしよう。
必死で、病室に戻って、ドアを開けると、ユンギはスヤスヤお休み中で、ボムギュが側についていてくれたようだ。
僕に気づいたボムギュが、椅子から、ゆっくり、たち上がって、手招きをする。
僕は椅子に座って、ユンギの手を握った。
白くて、綺麗な手、、。
思わず、愛しくて、口元に持っていく。
A「ユンギ、、。愛してるよ。絶対、離れないから、、。」
ボムギュ「トイレ行く以外はね。(笑)」
A「はぁ〜何、言ってるんだか。」
僕が振り向いて、ボムギュを見上げると、
ボムギュ「メンバーの方々には只の過労ですが、念のため、入院させます。今日は二人きりにさせる為に、明日、お見舞いに来てくださいと、言っておきました。」
A「ありがと。でも、みんな心配してるだろうな。」
ボムギュ「まあ、コンサート終わって、打ち上げもあるだろうし、今日はメンバー全員で、消えたりしない方がいいでしょう。」
ボムギュ「なにより、ユンギさんがヒョンに甘えたいでしょうから、、。」
A「ありがと。あ、あのさ、、先生に紹介してくれて、ありがと。ちょっと、気持ちが楽になった。」
ボムギュ「そうですか、、。お役に立てたなら、良かったです。」
ボムギュはまだ、何か言いかけたが、手を挙げて去って行った。
ボムギュ(元はと言えば僕のせいですから。でも、今は只、ユンギさんの幸せを祈っています。僕の大事なお二人の、、、。)
ボムギュはグッと拳を握って、何かを思い切るように、立ち去って行った。
眠ってるユンギの髪を触りながら、僕は早く起きて、又、僕に甘えてくれないかなって考えていた。
ユンギが突然、顔を顰めて、涙を流した。
ユンギ「や、やめて、、。嫌だ、、いや、、ヒョン、、Aヒョン、、助けて、、いや！やめて！」
首を振って、暴れるユンギを抱き締める。
一足遅く、外れた点滴から、逆流して、血が流れだす。
A「起きて！ユンギ、、」
周りが血だらけになっていく事に、僕自身がパニックになりながら、近くのボタンを押して、
「すいません。ユンギが暴れて、周りが血だらけに！」
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作者名：sumiko
| 作成日時：2020年8月8日 14時
