セナの本心が聞きたい ページ7
結局、その日はセナが都合が悪いとか、ごねるから、ジンも無理強いするわけにもいかず、セナは早めに、1人で帰って行った。
次の日も、セナは何事も無かったように、10時頃やって来て、母は
「じゃあね〜」
と、出かけて行った。
ジンは成人男女を何で、2人で置いてくの？と不思議に思ったが、よっぽど、ジンを信用してるか、心配して、ヨナに託してるかの、どちらかだな。とか、変に納得したりしてみた。
しかし、昨日、あんなに、セナの胸で泣いたことを考えると、ジン的には気不味い気がして来る。
でも、セナは何も気にせず、相変わらず、ジンのベットに座って、本を読んだり、仕事の資料を読んだりしている。
ジンと言えば、ゲームをしているが、斜め後ろのベットのセナが気になって、形だけしてるに過ぎない。
意を決して、ずっと、気になってる事を聞く事にした。
無かった事にしていたことを、、。
心臓が早鐘のようになって、胃が痛く成って来る。
ジン「あのさ、、。」
急に話しかけられて、びっくりしたように顔を上げるセナ。
セナ「ん？」
一緒にいつもいた時は全然、気が付かなかったが、やっぱり、こいつって、美人だよな、、。
ジン「あのさ、、。」
心臓が痛い、、。おさまれ、、、。落ち着け、。
ジン「あの時、、あの日、、」
セナ「あの日？」
ジン「俺がソウルに行く前に最後に会った日、、」
そう、ジンが言った途端、セナの顔に緊張が走る、、。
パンドラの箱をジンは開けてしまった事を感じた。
でも、もう、後戻りは出来ない、、。
ジン「何で、俺、、俺と、、あの、、寝たの？」
セナの顔からは血の気が引き、苦痛を感じたかのように、顔が歪む、、。
いつも、冷静なセナのこんな顔を、ジンは始めて、見た気がした。
あの時、ジンがセナの初めてを知らずに奪った時でさえ、こんな顔は見せなかった。
セナが一瞬、唇を噛んだ気がした。
セナ「餞別だって言っただろう。もう、終わった話だ、、。」
硬い表情のまま、セナがジンを睨むように見ながら言う。
ジン「俺もここに帰って、お前と会うまでは思い出すまいとしていた。何の責任も取らずに、俺はソウルに行ったし、、。」
セナ「それでいい。ジンは夢を叶えた。問題ない、。」
怒ったように、横を向くセナ、、。
ジン「俺は納得できない、、。セナ、、。お前はそんな安っぽい女じゃないだろう、、。」
ジンはセナの両腕を掴み、思わず、声を荒げた。
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作者名：sumiko
| 作成日時：2020年5月22日 21時
