ジンの背中 ページ32
セナ「はぁ〜毎日毎日、ＢＴＳ一色だね。韓国は、、。」
「僕の顔、見れて嬉しいでしょ？」
ジンがコーヒーをセナに渡しながら、ニコニコしている。
「ていうか、殆ど、ナムさんの顔ばっかりだけどね。」
ＢＴＳのＲＭが拉致カンキンされて、大けがしたという事で、しかも、それが今、話題のパク議員の仕業とあってはニュースを賑わして当然だ。
”奇跡の生還””BTSのRMはなぜ、拉致されたのか？””パク議員のご乱心”など、マスコミには色々、出たが、政治に関わりたくないRMが対談を断った事への報復だったという事で治まってはいた。
それでも、言いたい人は色々、憶測するもので。
「ジンはＢＴＳメンバー全員が出ているとこに、チラッと出るだけだね。」
セナが笑って言う。
「ああ、、もう、良いの！僕みたいなハンサムは少し出ただけで、目立っちゃうんだから。」
フンっと横を向くジンの横顔は確かに、スッピンでも全然綺麗だ。
それどころか、スッピンの方がその整った顔が強調されている気さえする。
只、髪はと言うと、あんまり興味が無いのか、今日もところどころ寝ぐせが、、。
「ジン、、出勤前に、セットしようか？アイドルがそれではあまりにお粗末では？」
セナが困った顔で言うと
「どうせ、帽子被って、マスクして出るし、分かんないでしょ？寝ぐせなんて。」
と、ジンが言う。
「じゃあ、髪セットしてあげるから、今日は帽子無しで行こう。」
セナがそう言って、ドライヤーとブラシを用意する。
ドライヤーはミストが出て来て、自然にセット出来るものだ。
これから、メイクさんが色々ヘアケア製品も使うだろうから、余計なものは使わない方がいいと思ったのだ。
ジンはというと、いそいそと姿見の前に椅子を持って来て、ちょこんと座って待っている。
いつも、メイクさんにやって貰うのが当たり前のアイドルらしい。
「フッ、、いつまで経っても、でっかい図体して、やる事が可愛い、、」
苦笑いするセナに
「どうせ、肩幅でかいって言いたいんでしょ！」
と、口を尖がらせるジン。
確かに、白いサマーセーターを着たジンは後ろから見ると、可愛い顔に似合わずデカい。
でも、それでも、服着てるとまだ、軽減されている方だ。
脱いだら、更に広い背中が目立って、そこまでスポーツマンでも無いのに、遺伝て凄いと言わざるえない。
まさか、ジンもダンスの為の筋トレで、もっと、背中が広くなろうとは思わなかったみたいだ。
「足は細いのにね。」
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作者名：sumiko
| 作成日時：2020年5月22日 21時
