今日:3 hit、昨日:3 hit、合計:13,902 hit
小｜中｜大
11 ページ11
悟られないよう小さくため息をつきながら、数時間前の自分を恨めしく思う
昨日の密行開始から通報が相次ぎ、仮眠どころか休憩もろくにとれなかった
漸く分駐所に戻ってこれたのは、密行開始から15時間以上たった午前0時過ぎのこと
あまりの激務に眠気も空腹も感じることなく、気がついたらソファに座ってぼーっとしていた
ぼーっとしていたことに気づいたのも、同じように隣に座っていた伊吹がボソッと呟いたからだった
「あー、なんか…ウフりてーなぁー」
「…は？」
思わず反応してしまったことに、すぐに後悔したが既に遅かった
「志摩ちゃんはさ、キャッキャウフフしてる？」
と続き、理解不能な伊吹語の連発と俺を煽るような発言に
休憩中で停止していた脳がショートした
俺にだって…と口をついて出た挙げ句、
しまったと口を閉ざした俺に
「志摩ちゃんの大切な人に俺も会いたいな」
となんとも言えない優しげな顔を向けてきて
毒気を抜かれてしまった俺は
昔同棲していたの、もう別れたのなんだのと話してしまっていた
次々と質問を投げてくる伊吹に
シャワー浴びて寝ると告げて、強制終了させたはずなのに…
期待を裏切らない伊吹の態度に
もはや自業自得だと思わざるを得ない
思い出話として語るほど、吹っ切れていないし
終わってもいない…
でももう、終わらせることは出来ない
知ることも許されない
このまま抱え続けて生きていくしかない
香坂のことも、Aのことも
続く (更新停止中)
お気に入り登録で更新通知を受け取ろう
←10
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 93人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：さつき | 作成日時：2020年11月27日 22時
