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紀ノ国「何ですって！？｣
寧々が声を荒らげたのも無理はない。会場にいる全員がこの審査員の反応に驚いているのだから
審査員達は創真君の蕎麦を勢いよく食べ始める
シャルム｢鉄鍋で軽く焦げた部分はパリパリに！蕎麦の食感にコントラストが！｣
アン｢はい！鴨肉のクリアな脂が蕎麦にしっかりとしたコクを与えながら、そば自体の風味がハッキリ伝わってきます！｣
紀ノ国｢ど、どうしてそんな事が？｣
私も気になって創真君の調理台を見てみる。するとそこで私が目に付いたのは、笊に纏められていた蕎麦だった。これは
「…三番粉」
紀ノ国「三番粉ですって！？｣
悠姫「三番粉？陽咲乃っち、三番粉って？」
陽咲乃「あ、そうですね。蕎麦粉と言うのは面白い事に挽いた身の部分の違いで、味や食感等が大きく変わるんですよ。種類は一番粉、二番粉、そして三番粉です。例えば一番粉だと喉越しがよく、滑らかで品のある味になります」
えりな「ええ。二番粉だと香りと食感のバランスが良い蕎麦が作れるわ。そして三番粉」
陽咲乃「三番粉と言えば、喉越しの質は落ちますが、風味が非常に強いのが特徴なんです！ちなみに、寧々ちゃんが使用したのは恐らく一番粉ですね」
アン「その通りです。我々、３人を天にも昇るように錯覚させる程の上質な味でした。対してミスター幸平が選んだ三番粉は一番粉に比べると滑らかさに欠け、香りも舌触りも粗い。けれど、最も外殻に近い部分が粉になったものだけに、蕎麦自体の風味は強く出る｣
｢だから、蕎麦を焼いても風味を失わずに済んだんだね。もし創真君が一番粉を使い、焼くという調理法をとっていたらで風味は台無しになっていたはず」
アン「ええ。これは蕎麦特有の風味を強く備える三番粉だったからこそ、出来た調理法。鉄鍋で焼いても風味が壊れる事無く、ここまでの美味を構築できたという訳なのです！｣
紀ノ国「…どうして？」
「寧々？」
紀ノ国「どうしてなの？幸平創真君。どうしてそんな発想が？三番粉を使うなら所謂、藪系蕎麦や田舎蕎麦の様な選択肢が浮かぶのが普通でしょう？なのに何故 蕎麦を焼くなんて発想が｣
創真｢え？だから調理中も言ったじゃないっすか。『カップ焼きそば』だって｣
紀ノ国「！」
…そっか。彼は、その言葉通り『カップ焼きそば』を作り上げただけなんだね
そう思っていると、創真君は話し始める
創真「実は俺、小さい時からカップ麺とかカップ焼きそばって凄いって思ってたんっすよね」
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shoko0619(プロフ) - ありがとうございます。凄く嬉しいです。 (2020年11月8日 10時) (
レス) id: 9301928d42 (このIDを非表示/違反報告)
ホルン(プロフ) - コメントありがとうございます！そう言って貰えて凄く嬉しいです。分かりました。色々あって、中々更新出来ませんでしたが才波朝陽オチで少し考えてみますね (2020年11月8日 10時) (レス) id: 7466c4a210 (このIDを非表示/違反報告)
shoko0619(プロフ) - ホルンさんの小説大好きです。もしオチがあるのでしたら才波朝陽がいいです。 (2020年11月8日 8時) (レス) id: 9301928d42 (このIDを非表示/違反報告)
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