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虹上「処刑…本当に怖かったです。後少しでも遅かったら、今頃僕の頭は壁に打ち付けられて…うぅっ…」
歌舞谷「アンタの場合、それは自業自得でしょ?」
虹上「うっ…!その…」
空「……ところで、虹上さん。貴方は歌舞谷さんの姿を見ても驚かないのですね」
虹上「え?」
歌舞谷「あ…言われてみれば、そうね。今の私は、高校の時と大分印象が違うと思うわ。実際、空は私が誰だか分からなかったのに…何でアンタはすんなり受け入れてるのよ?」
空「…確か、讀賣さんは三王寺さんから私達の情報が書いてある書類を受け取ったと言っていましたね。なら、虹上さんは歌舞谷さんの本当の姿を前もって知っていたんですか?」
虹上「あ…は、はい。知ってます。歌舞谷さんがカウンセラーだって事も、希望の象徴と呼ばれている事も」
歌舞谷「…そう。そう言えば、虹上もリセットコードが解けたのよね?なら、何か変わった事は無いの?思い出した記憶とか…」
虹上「え?いえ、僕は…」
モノクロウ「あぁ、ボイド達にはリセットコードが存在しないぞ」
空「…え?」
モノクロウ「いや、正確には存在するが、何の意味も無い。リセットコードは、仮想世界で変調された状態のデータを現実世界の本当の姿と繋げるコードだ。簡単に言えば、操作された値を初期化するコード。文字通り、リセットだな。…だが、歌舞谷さんと違って、ボイドには変調されたデータが無い為、ボイド達にとってリセットコードは、全くの無意味なコードなんだ」
歌舞谷「変調されたデータじゃない…?なら、虹上は現実でもこの姿のままって事なの?」
モノクロウ「うむ。お前達が言っていたな。何故、幕之内君と真行路日さんが居ないのか…と。実は、この装置はリセットコードの原理を使って呼んだものなんだ。被害者の死体を現実世界の初期値に戻し、バックアップデータを活用してな。だが、最初から初期値状態のボイドにはそもそもバックアップデータが存在しない」
虹上「…どういう事ですか?」
歌舞谷「簡単に言って、ボイドの情報は呼び出せなかったって事よね?」
モノクロウ「そう理解してくれれば良い。まぁ、仮に死んだボイド達をこの場に呼べたとしても、何の意味も無かっただろうが…」
空「それは何故ですか?」
モノクロウ「彼らは、三王寺君と琴宮さんが単に人数合わせの為に連れて来た人員に過ぎないからな。ボイドは超高校級の生徒でも希望の象徴でもない人達なんだ」
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ホルン(プロフ) - NANAさん» コメント、ありがとうございます!イラストは下手なりに頑張って描いたので、そう言って貰えて凄く嬉しいです!これからも早め更新を頑張りますね! (2022年10月30日 20時) (レス) id: 7466c4a210 (このIDを非表示/違反報告)
ホルン(プロフ) - nyankitさん» コメント、ありがとうございます!そう言って下さると嬉しいです!ようやく6章に入ったので、これからも読んで下さると嬉しいです! (2022年10月30日 20時) (レス) id: 7466c4a210 (このIDを非表示/違反報告)
NANA(プロフ) - 続編、おめでとうございます!イラストが本当に素敵です! (2022年10月30日 15時) (レス) @page1 id: db1e235f81 (このIDを非表示/違反報告)
nyankit - おぉぉ!いよいよ16までいきましたか……イラストに居る3人とも全員可愛すぎます! (2022年10月30日 13時) (レス) @page1 id: b2849619e2 (このIDを非表示/違反報告)
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