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虹上「プロジェクターフィルム…?」

歌舞谷「ええ。そこにかかっていた粉が捜査の時に話した『黄リン』よ!黄リンが紙に埋め込まれていたガラス粉と摩擦が起こって、火が付いたんだわ!」

前田「えっと…火?それに、黄リンって何…?」

三王寺「黄リンというのは、マッチの原料としても使われていた化学物質です。その特有の低い発火点のせいで危険のため、今では使われませんが…」

前田「え…そんなもの、何処で手に入れたの?」

歌舞谷「それは分からないけど、多分マートや放送室の倉庫じゃないかしら?見た限り、薬品も結構揃っていたはずだし…」

三王寺「そうですね。ですが、歌舞谷さんがこのような化学知識を持っているとは驚きました。てっきり、この中で黄リンに気付くのは私とお姉さん位かと…」

歌舞谷「この程度、勉強に少しでも関心があれば、誰でも分かるわよ」

虹上「そ、それは良いんですけど…どうやって、摩擦を起こしたんですか?そもそも火が付いたら、僕達が気付かない訳が…」

三王寺「ええ、虹上さんの言う通りです。加えて、私達は今は密室について話をしていましたが…火が起きた事と密室は何か関係があるのですか?」

空「勿論あります。歌舞谷さんのお陰で、解決する事が出来ました。ここで重要なのは、黄リンやガラスの粉でも、スプリンクラーでもありません。『プロジェクターフィルム自体が密室を作る為に使用された』という事実です」

前田「プロジェクターフィルムが…?」

空「はい。先程、虹上さんが黄リンとガラスの粉。この2つの物質を使って、どのように摩擦を起こしたのか。そして、仮に火が起きたなら私達が気付かない訳が無いと言っていましたが……もし、摩擦が上から起こったならどうでしょうか?」

虹上「上から…ですか?」

歌舞谷「私達はドアを壊して放送室に入った時、倒れている鳳さんと、あの地獄のような不気味な映像に目を奪われたじゃない。その時に上から摩擦が起こって発火しても、絶対に気付けないわ」

「上から…それって、『環状になっているスプリンクラーを利用した』…って事かな」

三王寺「…!ちょっと待って下さい。という事はつまり…犯人は、フィルムをスプリンクラーにかけて、通過させたという事ですか?何故、そのような面倒な事をしたのです?」

虹上「そうですよ。しかも、放送室の天井はかなり高かったじゃ無いですか…。勿論はしごを使う事は出来ますけど、そもそも放送室には誰も居ませんでしたし…」

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ホルン(プロフ) - ふぇるまーさん» コメント、ありがとうございます!予想外の展開だったみたいで、良かったです!6章でも色々な展開を考えて行きたいと思います! (2022年10月23日 21時) (レス) id: 7466c4a210 (このIDを非表示/違反報告)
ふぇるまー - タイトルまで伏線だったなんて、、、! (2022年10月23日 20時) (レス) id: 6452396e63 (このIDを非表示/違反報告)
ホルン(プロフ) - ライさん» コメント、ありがとうございますライさん!展開を色々と考えて書いたので、そう言って貰えて嬉しいです!これからも更新頑張りますね✨ (2022年10月23日 19時) (レス) id: 7466c4a210 (このIDを非表示/違反報告)
ライ(プロフ) - おうのぅ…そういうことだったのか…マジかよ…更新されるたびワクワクしてます!これからも頑張ってくださいねー! (2022年10月23日 18時) (レス) @page44 id: bf60b993eb (このIDを非表示/違反報告)
ホルン(プロフ) - NANAさん» コメント、ありがとうございます!そう言って貰えて嬉しいです!ようやく5章が終わるので、引き続き早めに更新出来るように頑張りたいと思います✨ (2022年10月23日 13時) (レス) id: 7466c4a210 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ホルン | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2022年9月4日 13時

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