655 ページ25
同じ言葉を繰り返すモノクロウを見て、私は少し悲しくなる。そして
「……今となってはもう…知る事は出来ない、か。…分かった。私も同意するよ」
全員「!?」
三王寺「お、お姉さん?貴方、何を…」
モノクロウ「過半数以上の同意が確認されました。学級裁判を一時中断し、現場に移動します」
「…じゃあ、早速行こう」
空「琴宮さん…はい。ありがとうございます…!」
こうして、私達は連結橋に移動した
歌舞谷「ほ、本当に学級裁判場から出れたわね。まぁ、ツインビルの中だっていう事実は変わらないけど…」
前田「うん。…って、そ、空!気を付けて…!」
空「大丈夫ですよ」
そう言うと、空ちゃんは連結橋に続くドアを開ける。すると、そこには言った通り、橋などなく…ただただ、外の景色が拡がっていた
三王寺「ほら…見たでしょう?バグはそのままです。危険ですので、連結橋から離れて…」
空「皆さん、これを見て下さい」
そう言って、空ちゃんはある物を取り出した。あれは…
「生徒手帳?」
空「はい。今からこれを橋に向かって投げます」
前田「…え!?ちょ、ちょっと待って。それだと、生徒手帳が落ちるよ!?生徒手帳の紛失は校則違反なのに…」
空「大丈夫です。私の予想が正しければ、生徒手帳が落ちる事はないので」
次の瞬間、空ちゃんは躊躇いもなく、生徒手帳を橋に向かって投げた。すると…
全員「!?」
空「やはり、そうですよね」
なんと、生徒手帳は落ちる事なく、空中に浮いている。これに空ちゃん以外は目を見開き、そして…
歌舞谷「!?そ、空!落ちるわよ!?」
空ちゃんは生徒手帳を取りに行こうと、一歩足を踏み出す
全員「!?」
橋などなく、普通に考えれば落ちる所。だが、空ちゃんは落ちること無く、空中を歩いていた
空「…皆さんも橋を渡ってみて下さい。この現象の正体が分かりますから」
「………。」
前田「え?こ、琴宮」
私は空ちゃんの元に向かって、歩いてみる。すると
「!?…なるほどね。これ、全部絵だよ」
歌舞谷「え!?」
空「そうです。犯人は鳳さんの時と同じように、連結橋の床・壁・天井を全て外の背景に見えるように描いていたんですよ」
歌舞谷「ま、待って。私もそっちに行くわ」
前田「僕も」
そう言って、2人も橋を渡る
歌舞谷「!?ほ、本当だわ!これ、全部絵の具じゃない!?」
前田「うん。実際に渡ってみると遠近法が歪んで、一瞬で絵だって分かるね」
55人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ホルン(プロフ) - ふぇるまーさん» コメント、ありがとうございます!予想外の展開だったみたいで、良かったです!6章でも色々な展開を考えて行きたいと思います! (2022年10月23日 21時) (レス) id: 7466c4a210 (このIDを非表示/違反報告)
ふぇるまー - タイトルまで伏線だったなんて、、、! (2022年10月23日 20時) (レス) id: 6452396e63 (このIDを非表示/違反報告)
ホルン(プロフ) - ライさん» コメント、ありがとうございますライさん!展開を色々と考えて書いたので、そう言って貰えて嬉しいです!これからも更新頑張りますね✨ (2022年10月23日 19時) (レス) id: 7466c4a210 (このIDを非表示/違反報告)
ライ(プロフ) - おうのぅ…そういうことだったのか…マジかよ…更新されるたびワクワクしてます!これからも頑張ってくださいねー! (2022年10月23日 18時) (レス) @page44 id: bf60b993eb (このIDを非表示/違反報告)
ホルン(プロフ) - NANAさん» コメント、ありがとうございます!そう言って貰えて嬉しいです!ようやく5章が終わるので、引き続き早めに更新出来るように頑張りたいと思います✨ (2022年10月23日 13時) (レス) id: 7466c4a210 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ