黒幕側の超高校級の？？？【１５】

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三王寺「１つだけ、疑問点があります。空さんはスプリンクラーで絵を洗い流したと言っていましたが、そうなると流れた絵の具が《床に行きます》よね。ですが、私達が見た時に床に絵の具はありませんでした」

空「！」

【小道具用の布地】

空「それは違います」

BREAK!



空「問題ありません。流れ落ちた絵は、犯人があらがしめ用意していた小道具用の布地が吸収してくれますので」

三王寺「小道具用の布地…？あの床にあった汚い布の事ですか？」

空「そうです。元々小道具用として使われていた布なので、多少の汚れはありましたが…あそこまでではありませんでした。恐らく、布地が絵の具を吸収したせいでしょう」

歌舞谷「空の言う通りよ。その布地が置かれていた事実こそが、鳳さんが絵だった事の証明になるじゃない。絵じゃないなら、そもそも布地を置く必要なんて無いんだから」

虹上「…！！」

空「先程も言った通り、倉庫の扉は私達が初日に放送室に行った時には既に上塗りされていました。つまり、犯人はこの島に到着した瞬間に鳳さんを殺す計画を組んでいたと言う事です」

歌舞谷「虹上…アンタ……ッ！」

前田「君が本当に鳳さんを…？」

虹上「…！！違っ……僕はは、犯人では……」

いろはは青ざめながらも、必死に犯人では無いと主張しようとしている

「………。」

私は…どうすれば良かったんだろう…

そう思っていると

三王寺「虹上さんは犯人ではありません」

全員「！？」

この帝の言葉に、全員が目を見開いた

歌舞谷「な、何？何で、アンタが虹上を庇おうとするのよ？」

三王寺「別に庇おうとなんてしていません。ただ、虹上さんみたいなお馬鹿さんに、こんな高度なトリックは出来ないと思います」

虹上「さ、三王寺さん…！」

前田「…いや、目を光らせてるけど、感動する所じゃないと思うよ？虹上」

三王寺「ふふ…まぁ、虹上さんは放っておいて、聞いて下さい。皆さんは『トリックアートは虹上さんにしか描けない』という理由で、彼女を犯人だと思っているようですが……私はこの中で、もう一人。この精巧な絵を描ける人を知っています」

全員「！？」

前田「え！？」

歌舞谷「な、何言ってるのよ…こんな高度な技法、超高校級の画家である虹上以外に描ける訳ないじゃない！？」

三王寺「いいえ、そんな事ありません。私達の中には居るじゃないですか。様々な知識を備え、ある程度の事は見ただけで完璧にこなしてしまう本当に優秀な方が」

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