黒幕側の超高校級の？？？【７】

333 ページ43

虹上「え？別の理由ですか？それは一体」

奏「知恵袋さんに容疑を着せる為ですね」

前田「え？」

歌舞谷「な、何言ってるのよ？奏。知恵袋にって」

「その通りだよ。それが、私の狙いだった」

空「え？……琴宮さん。それはどういう事ですか？」

「……簡単に言えば疑惑をかけて『姉』と言う存在を私から知恵袋雪花に移行させる為。だから、私はパーティーを思い付いた時に一番最初に袋雪花ちゃんに声をかけたの」

虹上「？」

奏「つまり、知恵袋さんをボイドの『姉』という存在に仕立て上げようとしていたって事ですよ。本来なら琴宮さんはパーティーも知恵袋さんが開催したという事にする予定だったのでしょう。まぁ、それは知恵袋さんが勝手に開催前に計画したのは琴宮さんだとバラしたので、失敗しましたが」

歌舞谷「ち、知恵袋を姉に？それで、自分が姉だとバレない様に動こうとしたって事？」

「そう。前にも言った通り、ボイドじゃないという証明は難しい。どんなに助ける行動をとったとしてもそれは全て『ボイドとバレない為の演技だった』と、言えば直ぐに片付ける事が可能だから。でも、人数が減っていく程に候補は減っていく」

空「それで知恵袋さんに？でも、何故知恵袋さん何ですか？」

「それは凄く単純。皆は『姉』と言われれば、最初に思い付く人物は私よりも知恵袋雪花だと思ったから」

全員「！」

「だから、他にも色々と姉に仕立て上げる準備を前回の島からしていたんだけど……まさか遺書を残していて、直ぐに候補から除外されるとはね。流石に予想外だったな」

奏「ふふ。やはりそうでしたか。それで、前回から色々と動いていたという事は『公演会』はどうなんですか？」

歌舞谷「！ま、まさか公演会も本当は琴宮が計画して、知恵袋に？」

空「いえ、事情は分かりませんが、公演会自体は知恵袋さんが計画したと思います。知恵袋さんは響さんがトイレで泣いている姿を見て、どうにかしたいという話でしたから」

前田「うん。僕達も『知恵袋が公演会を計画した』から、実行出来る為に協力して欲しいって言われたよ」

「……そうだろうね。実際にそうだから。でも、そのきっかけを作ったのは紛れもなく私だけど」

空「琴宮さんが？そんなはずは」

「なら、君はその響ちゃんの声が聞こえた？」

空「！」

声、そうです。あの時は琴宮さんがトイレで泣いている声が聞こえると話しました。ですが、私達が居たのは食堂前。トイレからの声が聞こえるはずありません

334→←332

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す