黒幕側の超高校級の？？？【６】

266 ページ25

橋本「ビンゴ」

讀賣「い、いや！待て待て！それはモノクロウの言う様にあくまでも理論上の話だろ！？どう考えても現実的には不可能だ！」

奏「讀賣さんの言う通りです。勿論、私は出来ない事がないので可能ですが、お姉ちゃんには手の余る事です。いくら双子でも、それは流石に不可能ですって」

橋本「ん？どうしてここで言い逃れをするんだ？何か刺さる事でもあるのか？」

奏「何ですって？」

橋本「お前ら双子には十分に可能だろ。これならお前が利き手で刺した理由も腹部をわざわざ無くした理由も説明出来るしな」

鳳「だからって、流石にそれは」

橋本「先に言っておくが、俺は別に何も根拠もなく言ってる訳じゃない。お前ら双子なら誤差なく同時に刺す事が可能だったって言える証拠もある。皮肉にも、それはあの記者野郎のせいで分かった事だ」

讀賣「え？僕？何の事だよ」

橋本「お前らの中で誰でもいいが、おい紫髪女。お前は覚えてねぇか？双子の公演の時に、あの記者が双子にしたインタビューの内容を」

「え？讀賣君がしたインタビューの内容？えっと」

歌舞谷「そんなの、流石の琴宮でも覚えてる訳がないじゃない！」

讀賣「そんなのって酷いな！？」

「あ、ううん。大丈夫。薄らとだけど覚えてるよ。公演会の後は私も気分が盛り上がって、讀賣君がインタビューしていたのを隣で興味津々で聞いていたから」

そう言い、私はあの時の事を思い出してみる。公演会の後で響ちゃんと奏ちゃんに日經がしていたインタビューの内容はえぇと…

「確か『素晴らしい公演をしてくれたメロディーリズムですが、２人は本当に阿吽の呼吸ですね！何か秘訣でもあるんですか？』と、いうインタビューだったと思う」

橋本「…何が薄らとだ。あの時の記者の言葉を丸ごと覚えてるじゃねぇか」

「え？あ、いや…そんな事は無いよ橋本君。その質問に対する響ちゃんの回答については本当に薄らとしか覚えてないし」

歌舞谷「え！？何で回答の方が薄らとなのよ！？琴宮！」

「あぁ、それは。その……うん。気にしないで」

歌舞谷「き、気にしないでって言われても」

「まぁ兎に角、讀賣君。君は確か、自分がしたインタビューの内容とその回答については必ずメモしていたよね？なら、私がさっき言った質問に対する響ちゃんの答えを言ってくれる？何か重要な事が言われていたみたいだから」

讀賣「重要な事？どれどれ」

日經はそう言って、メモ帳を開いてそこに書いてある質問と回答を読み上げた

267→←265

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す