青葉城西高校バレーボール部、マネージャー募集します。【男主】

16 嬉しいハプニング。 ページ16

.



出発して15分、恐れていたことが起きた。




国見「(酔った…!!)」


実は乗り物に弱い。

かっこわるいから今まで誰にも言わずに過ごして来たけれど。

だから乗り物移動の時は真っ先に窓側の席を取る。

通路側は確実に酔う。

取れなかった時は即座にイヤホンをつけて寝る。

だ が


東雲が窓側の席がいいと言っているのに拒否するわけにはいかない。

かと言って寝てしまえば東雲の隣を堪能できない。


無理して起きていたのが祟った。



国見「(やっぱりダメだったか!!)」



なんとか我慢するものの、限界に近い。

諦めて眠ろうとした時だった。


『あの、国見くん…?』

国見「な、何?」

『顔、真っ白だけど平気?もしかして酔った…?』


察した東雲が俺の顔を覗き混んで言う。


国見「あー…うん、俺通路側だと酔うんだよね」

『嘘、ごめん俺知らなくて!!今赤信号でバス止まってるから席替わろ?』

国見「いいよ寝るし。東雲は窓側が好きなんでしょ?」

『好きっていうか、景色がどんどん変わっていくのが楽しいだけだから!!具合悪い人ほっとけないし』




ほら替わろ、

そう言って立ち上がった瞬間のこと。

止まっていたバスが動きだし、





『ふぎゃ』

国見「!」



東雲が俺にかぶさった。



Next

17 ゆるさん。→←15 可愛くねぇ!!

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す