The Last Story ページ33
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二人手を繋いで家までの道を歩く。
繋がれた左手と右手はしっかりと指が絡んでいた。
宮城の雪の日は、氷点下で。
それでも二人は暖かかった。
『ねえ』
「なんだ」
『私、まだ一くんに好きって言ってない』
そういやそうだったな。
と岩泉は照れながら言う。
Aは岩泉の両手を握り、しっかりと正面から彼の目を見つめる。
『私、一くんのことが世界で一番大好きだよ』
「…!ボゲ、んなこと言われたら」
"抑えられなくなる"
先程よりも強引にAの唇を奪った岩泉。
Aは驚きながらも黙って岩泉を受け入れた。
「ちょっとー、人ん家の前でイチャイチャしないでくれない」
「ッゲ、クソ川」
「ゲって何さ!あーあー羨ましいですね!二人イチャイチャホワイトクリスマスなんて!!」
及川が家の門から外へ出てきて、二人に近づく。
そしてAの頭を撫でた。
「幸せになんなよ」
『うん、…徹くん、ありがとう』
「触んなAが汚れる」
『ひどいっ』
"たくさん回り道したね。"
それでも
二人が迎えたのはこれ以上にないハッピーエンド。
fin。
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作者名:すみのん。 | 作者ホームページ:https://twitter.com/EnstKuro
作成日時:2017年10月7日 6時