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side Iwaizumi
「ただいま」
近くの店に買い物に行き、家へ帰れば、母親からAが来ていたと告げられた。
2か月くらいAと話していなかったので、拍子抜けする。
Aの家のインターホンを押すと、Aの母ちゃんが出てきた。
「A?部活行ったきり帰ってきてないけど…」
「そうすか、あざっす」
なんだ、いないのか。
ひとつ息をついて、自分の家に戻った。
「Aちゃんなんだって?」
「家にいなかった」
「あんたのこと探しにその辺走ってたりしてね」
「はァ?んなわけ…」
Aならやりかねない。
気温も氷点下まで行ってる。
サーっと、冷や汗が伝った。
「Aが来たの何時位だ?」
「んー、夕飯作る前だから…2時間前くらいだったと思うけど」
嫌な予感。
俺はコートとマフラーを持って家を飛び出した。
学校やあいつが行きそうな場所を全て回っても、どこにもいない。
「…あ」
そういえば、小さい頃3人でトス練した大きい公園があったか。
中学に上がった頃からあの公園には行ってないけど。
最後の望みを託して、そこへと走った。
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作者名:すみのん。 | 作者ホームページ:https://twitter.com/EnstKuro
作成日時:2017年10月7日 6時