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「A、もうすぐで帰ってくると思うから」
「お構いなく〜」
ガチャ、と家の扉が開いた音がする。
Aちゃんが部活から帰って来た。
彼女は俺に一言告げると、お風呂へ向かっていった。
Aちゃんがお風呂に行っている間、俺はAのお母ちゃんと小さい頃のアルバムを見た。
岩ちゃんと3人で写ってるのがダントツで多い。
「あ、これ覚えてる。3人でギャン泣きした時だ」
「あら、こんな昔のこと覚えてるの?」
これは、俺と岩ちゃんとAちゃんで鬼ごっこをしていた時の写真。
岩ちゃんが鬼になって、俺とAちゃんが公園内を逃げ回ってた。
「へっへー、ここまでおーいで!いーわちゃんのばーかっ」
「な、なんだとーっ!いまからつかまえるからまってろ!」
俺たちが激し目に追いかけっこをしていると、何もない所でAがコケたんだ。
次第に涙目になっていって、ついに泣き出した。
「わわっ、泣かないでAちゃーん」
「膝すりむいてる!」
今ならすぐに手を差し伸べて立たせて傷口洗って絆創膏貼る。っていう対処ができる。
でも当時はそんなの思いつかなかった。
結果
どうすればいいかわかんなくなった俺が泣き始めてついに岩ちゃんまで泣き出したんだ。
「本当に3人共大きくなったわねぇ…」
「あっという間ですね」
だんだんと大人になって
だんだんと自分の道を探し始めるんだ。
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作者名:すみのん。 | 作者ホームページ:https://twitter.com/EnstKuro
作成日時:2017年10月7日 6時