とってもキチガイな幽霊に取り憑かれた【HQ!!】

漆 ページ8

side？？








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辺りは真っ暗で、道路を照らす街灯だけを頼りに歩いていく。









｢…早く帰らなきゃ……｣









進学クラスは放課後の課外授業が長引く。









彼氏を作る暇もなければ友達と遊ぶ時間もない。









勉強だけが私の毎日。



親のひいた人生のレールを辿るだけ。









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私に嫌がらせをする者もいる。









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『何あのガリ勉』

『彼氏いたことなんてないくせに大人ぶっちゃって』

『うぜぇから動画撮ってネットに拡散しよ』








私に嫌がらせをするのは勉強が出来ない奴らだけ。








所詮私への嫉妬。









この世で1番黒い感情だ。









｢……あんたらより努力して得た価値だよ。ただ人を見下すことしか出来ない奴らに構ってる暇ないから。｣







トイレに呼び出された時はそんなこと言ったっけ。

私が努力しなかったのは友達探しだけど。









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踏切まで辿り着いた。




家まで後少し。






周りには誰もいない。








私一人だけ。









タイミングが悪いことに遮断機が下がった。






カンカンと列車が来るのを知らせる。









列車が私の前を横切る────









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後ろから誰かに押された。









風じゃない。









私は前へとバランスを崩す。









世界がスローモーションになる。









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見覚えのある顔がこちらを向いて笑っていた。









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その後の記憶は何も無い。

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