不良と恋しちゃった話《平野紫耀》 (ページ8)

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◎ ページ8

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スーパー怖い村上という銭ゲバ教師の国語の時間。
教科書を忘れると村上は烈火のごとくブチギレる。

この日、平野は教科書を忘れた。
さすがの平野も村上先生は怖いらしい。
平野が怖がってるんだから相当怖いこと分かって欲しい。
怒りの頂点に達すると八重歯がもっと伸びるらしい…。
「やべ～」と青ざめる平野に私はひそかに笑っていた。

「んじゃ、次平野。教科書、3行目から読んで」

よりによってこの日、平野紫耀はあてられた。

『あの…すみません、教科書忘れま』
「なんやってぇぇぇえぇぇええ！？！？！？」

教室中に怒号が響く。
自分が怒られたわけではないのに実に恐ろしい。

ざまーみそかつ！不良め！！村上グッジョブ！！！

と思っていたところに…

「しゃあない、柏木見せたれ」
『…え？わた、私？』
「何回もいわせるなぁ！！！」
『すみ、すみません…』

え～私が貸すの？やめてよ！こんな不良に貸したくない。
てか不良だって私なんかに借りたくないでしょ？
ばい菌だと思ってるやつから借りたくないでしょ！？ねぇ！不良！！！

『あ～じゃあ』

平野が躊躇しながら声をかけてくる。

えっ、なんで普通に借りようとしてる？
反対の隣仲いい女子じゃん！

『は、はいどうぞ。』

以前、ばい菌扱いされたことを思い出し
ビクビクしながら教科書を差し出す。
クラスメイトの視線が私と平野に集まる。
心なしかクスクス笑われている声も聞こえる。

もうやだ怖い！なんで忘れたんだよ！！！！！

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