不良と恋しちゃった話_2 (ページ6)

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私は平野だけにしか見せない私の顔はある、
と勝手に思っていた。
でも平野からすれば、
平野は私に“だけ”やってくれることがあるのに
私は平野“だけ”なにかするってことがないのかもしれない。

『じゃあさ…そういう行為とかしちゃったら不安要素取り除かれるのかな☆』

冗談で言ってみた。

『アホか！』
『えーだって平野にだけ。じゃん？』
『そういう意味ちゃうやん…つか女がそういうこと』
『ごめんごめん』

硬派な奴め…

『でも…』
『ん？』
『Aをどうにかしたい時もある』
『…』
『うん、察してな？』

そう言って平野はそっぽを向いた。
私はこの時冗談でもなんでもなく自然と

『別にいいよ』

と言っていた。
平野は「は？」って顔してポカンとしていた。

『え…あ…』

アレ、私とんでもないこと言ってる？

『つ、つまり…その…えっと』

やべー…誤魔化そう。誤魔化さなきゃ。

『ひ、平野の家に行ってあげてもいいよ！』
『は？』
『だからさ、平野の家に行くなら特別じゃん！！！』

ごまかせた？誤魔化せたよね？？

『特別…やな！』
『だよねだよね！』
『ちょっとは遠慮してや～(笑)』
『信頼してんだ。そこは喜べ！』

よっしゃ、誤魔化せたぞ！

『そか、俺は信頼されてるのか』
『うん』
『そこまで言うなら番犬のつもりで迎えよう』
『う、うん』
『後でヘタレとか言わんとってな？』
『言わないよ』
『言ったら全力でデコピンやからね』
『分かった分かった』

よかったーよかったー。

『でもそういう雰囲気になったら我慢できるかな～』

ん？あれ？

『あーなんか分かった！』
『え？』
『Aの了承得たし、遠慮なく手出す！！！』
『え、え、え、違う！』
『平野は野獣でエ□いからな～もう開き直った！』
『違う違う違う！』

なんかこれじゃあ

『覚悟しときや？』
『か、覚悟って…』

まるで私がやりたがってるみたいじゃん！！！！

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